国際私学連盟「ラウンドスクエア」で世界に触れる…八雲学園

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 八雲学園中学校高等学校(東京都目黒区)は、2017年から国際私立学校連盟「ラウンドスクエア」に正式加盟し、国際教育の場として広く活用している。生徒代表を海外で開かれる国際会議に出席させたり、加盟校から留学生を招いたりして活発な活動を続けている。「ラウンドスクエア」の成果について担当教師と国際会議に参加した生徒に話を聞いた。

南アフリカ、カナダでの国際会議に生徒を派遣

「ラウンドスクエア」加盟校の旗を背にする榑松先生
「ラウンドスクエア」加盟校の旗を背にする榑松先生

 「ラウンドスクエア」はイギリスに本部を置く国際私立学校連盟だ。現在50か国・地域から約200の私立学校が参加しており、八雲学園も2017年に正式加盟した。

 八雲学園の理事長・校長付英語教育・国際教育アドバイザーである榑松史人(くれまつふみと)先生によると、各国の加盟校で毎年国際会議が開催されるほか、ヨーロッパ・アメリカ・東アジアなど地域ごとの小会議があり、留学生交換など加盟校同士の交流も盛んだという。

 「単に英語教育・国際理解教育を行うということではなく、世界共通の全人格的な人間形成を目標としているところに特徴があり、まさに本校の理念に合致しています。加盟には連盟の審査があり、本校も加盟に向けて3年かけて準備を行いました」

 八雲学園はアメリカのサンタバーバラに研修施設「八雲レジデンス」を持ち、独自の海外研修を実施するなど、グローバル教育に力を入れている。現地の寄宿学校「ケイトスクール」とは姉妹校提携を結んでおり、このケイトスクールも「ラウンドスクエア」加盟校となっている。

 「2017年9月、南アフリカのケープタウンで開かれたラウンドスクエア国際会議に、高校生4人を選抜して派遣しました。そこで確かな手応えをつかみ、2018年9月にカナダのオタワで開かれた会議には高校生5人を出席させました。カナダ大会のテーマは『Bring Your Difference(違いを持ち寄ろう)』で、各国の生徒たちが自分たちの国の文化を披露し、互いの違いを語り合ったのです」

会議の成果を取り入れて「バラザ・ミーティング」を実施

4月に中国の深センで開かれた地域会議
4月に中国の深センで開かれた地域会議

 現在高校3年生の臼田千優(うすだちひろ)さんは、2年生の時にこのカナダ大会に参加し、今年4月には中国の深センで開かれた地域会議に出席した。「南アフリカの会議に出席した先輩たちの報告を聞いて、ぜひ自分も参加してみたいと思っていました。英語を使って世界中の人とコミュニケーションを取ることができるという点に、とても魅力を感じたのです」

 「ラウンドスクエア」の国際会議は6、7日間かけて開催される。各日の初めに各界の専門家による基調講演が行われ、その後生徒たちが「バラザ(baraza)」と呼ぶ会議を行うところに特色がある。「バラザ」とはスワヒリ語を起源とする言葉で「集会・会議」という意味だそうだ。榑松先生によると、「ディスカッションというより、おしゃべりと呼ぶのがいいかと思います。生徒たちが自由に話し合いを行い、その中で相手の国や自分の国の文化の違いに、自分から気付いていくのです」

 臼田さんは会議の参加経験を振り返ってこう話す。「ネイティブの英語の会話の間に入っていくのは大変でしたが、中国や韓国など、同じアジア人同士だと親しみが湧き、話しやすいということが分かりました。会話が途切れて沈黙が流れてしまった時など、『〇〇は好きですか』といったように自分から話題を提供して場を盛り上げることも学びました」

法被と扇子でオリジナルのダンスを披露した生徒たち
法被と扇子でオリジナルのダンスを披露した生徒たち

 カナダ大会の文化交流会では、各国の参加者が互いに歌や踊りを披露した。八雲学園の5人は法被と扇子でオリジナルのダンスを見せ、会場から大きな拍手を受けたそうだ。帰国後は報告会を実施したほか、「ラウンドスクエア」にヒントを得た八雲学園オリジナルの「バラザ・ミーティング」を開き、中高校生が英語で自由に意見を交換し合ったそうだ。

 「国際会議に参加するだけでなく、その成果を学校全体に広める活動をすることに意義があります。『八雲の英語教育』を通して、入学時は英語を正確に読むことにも難があった生徒でも、中学、高校と進むにつれ、外国人と基本的なやりとりをすることができるだけの力が付きます。その力をどのように発揮することができるか、『ラウンドスクエア』の報告からつかんでほしいと考えています」と、榑松先生は期待を語った。

 同校は「ラウンドスクエア」加盟校として、海外での会議に出席する以外に、加盟校と交換留学を行ったり、互いの学校を訪問して交流会を開いたりといった活動も日頃から盛んに行っている。取材に訪れた6月21日、アメリカの姉妹校「ケイトスクール」からショーン・バッシー君が3週間の交換留学のため八雲学園に来ていた。

 バッシー君は日本での滞在経験についてこう語った。「ホストファミリーとともに東京の博物館などを訪れ、日本人は古い歴史と伝統の中で生きているのだということを、改めて理解しました。常に新しいものに囲まれているアメリカとは、とても対照的です。いつか日本に住んで、日本の歴史や文化についてさらに学ぶ機会を得ることができればと思っています」

 八雲学園は1938年の創立以来、英語教育を根幹としている学校だ。持ち前の英語力を発揮することで、これから「ラウンドスクエア」を通じたさまざまな国際交流の場が開けていくことだろう。

 (文・写真:足立恵子 一部写真提供:八雲学園中学校高等学校)

 八雲学園中学校高等学校について、さらに詳しく知りたい方はこちら

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845663 0 八雲学園中学校高等学校 2019/10/16 05:21:00 2019/10/30 15:54:02 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/10/20191015-OYT8I50023-T.jpg?type=thumbnail

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