新校長語る「違いを認め合い、共に生きる」…立教新座

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

 立教新座中学校・高等学校(埼玉県新座市)に4月、新たに佐藤忠博校長が就任した。子供の頃に、同校のチャペルで礼拝に参加した経験があり、思い出の地へ帰ってきたような感慨があるという。「一人一人の個性を大切にする」という同校の教育の伝統を引き継ぎながら、これからどんな教育を展開するのか、抱負を聞いた。

新しい視点で学校や生徒一人一人を見ていきたい

4月に就任した佐藤忠博校長
4月に就任した佐藤忠博校長

 「設立から70年を超える長い歴史の中にあって、一人一人の個性を大切にするという、本校がこれまで大切にしてきた教育を引き継いでいきたいと考えています」と、佐藤校長は語る。立教新座中学校・高等学校が大切にしてきたのは、キリスト教の精神に基づき、一貫して「神から与えられた一人一人の生命を尊重する」「互いの違いを認め合い、共に生きることを学ぶ」という教育だ。

 佐藤校長は3月まで、イギリスのウェストサセックス州にある立教英国学院の校長を務めた。立教新座の生徒数は中高合わせて約1600人であるが、約170人と少人数の立教英国学院と同じように、「できるだけ生徒の顔と名前を覚えようと、休み時間や礼拝の前などに、自分から生徒たちに声をかけるように努めています。最近は、生徒たちが校外の駅やバス停で出会ってもあいさつしてくれるようになりました」と、にこやかに話す。

 大学卒業後、立教英国学院に数学教師として赴任し、帰国後、東京都の公立小学校教師を24年務め、再び立教英国学院へ。5年間の勤務のうち最後の2年間校長を務め、今年4月、埼玉県新座市にある立教新座中学校・高等学校の校長となった。「祖父が日本聖公会北関東教区の司祭だったので子供の頃に、この立教新座のチャペルで礼拝に参加したことがあり、どこか懐かしい感じがします。公立の小学校教員を務めた期間が長かったので、中高生、しかも男子ばかりという環境はとても新鮮です。まだ1年目で、何ができるだろうかと考えているところですが、小学校や海外で得た経験も生かしながら、新しい視点で立教新座のこと、そして生徒一人一人のことを見ていけたらと思います」

人々の良さを見つけ、結びつけるリーダーシップ教育

学校敷地内のチャペル
学校敷地内のチャペル

 佐藤校長が、立教新座の生徒を見ていて感じるのは、「とても自由ということ」だと言う。「『こうしなければいけない』と思いながら行動するのではなく、自分で考え、人と人との関わりの中で何かが生まれていく空気がある」。入学当初の中学生はあどけない印象だが、自立して活動している高校生を見ながら、自分のやりたいことを見つけ、それを実行することを学んでいくそうだ。

 イギリスでは、現地スタッフや地元のコミュニティーと接しつつ、グローバル化社会の中で教師や生徒が何を大切にしていくべきかを考えるようになったという。「『外国』という言葉があまり好きではないのです。『日本とそれ以外』に分けてしまう考え方ですよね。イギリスでさまざまな方と出会う機会があり、国籍や人種といったカテゴリーで分けるのではなく、自分と相手という個々のかかわりの中で、お互いを認め合うことが大切だと考えるようになりました。本校の生徒たちにも、ぜひ相手が持っている優れた面を見つけて理解し、互いに刺激を与え合ってほしいと考えています」

 同校はリーダーシップの育成を教育目標の一つとしているが、そこでも相手の良さに気付く力が求められる。「一方的に人を引っ張っていくのではなく、一人一人の良さを見つけ、それらをうまく結びつけてチームとしての行動に発展させていく。そういったオーガナイザーのような役割が、本校の求めるリーダーシップです」

 卒業生の約80%は推薦で立教大学に進学する。大学卒業後、政財界やマスコミ、芸術、スポーツの世界で活躍している著名人は多い。「卒業生の方々とお会いして感じるのは、何らかの道を究めた方は、『自分はここまででいい』と満足してしまわないということ。何か一つの目標を達成すると、必ず次のステップへ踏み出す。自分のやりたいことがはっきりしている本校の生徒には、次のステップへ進むための力が備わっていると感じます」

人工芝フィールドや温水プール、サッカー場など運動施設が充実
人工芝フィールドや温水プール、サッカー場など運動施設が充実
提携校から受け入れた留学生と学校生活を共にする
提携校から受け入れた留学生と学校生活を共にする

 変化の早い現代社会にあっては、一つの知識やスキルに頼らない、柔軟性も必要とされると考えている。「できるだけ多くの引き出しを持ち、状況に合わせて異なる引き出しを開ける、もしくは複数の引き出しを組み合わせて求められるものを生み出す。そういった力も必要です。充実した設備が整い、内外の人と接する機会が多い本校には、中高生のうちにその力を育てることができる環境があると言えます」

 同校は、約10万平方メートルのキャンパスに体育館、温水プール、テニスコート、サッカー場、人工芝フィールドといった運動施設がそろい、中高の生徒たちが体育の授業や部活動に励んでいる。図書館には16万7000冊を超える蔵書や各種資料がそろい、ステージがある広いスタジオは文化祭や講演会で活用されている。立教大学新座キャンパスが隣接しているため、大学生の姿を身近に感じられることも特長だ。

 また、中学生はアメリカサマーキャンプ、高校生は英国サマースクールとオーストラリア短期留学、理科海外研修など、海外に出る機会も豊富だ。高3生は卒業前に1か月のギャップイヤー留学に参加することもできる。また、アメリカ、オーストラリア、南アフリカと3か国4校の提携校から留学生を定期的に受け入れていて、在校生は、学校生活を共にするバディや日常生活をサポートするホストファミリーとして、日本にいながらにしてさまざまな国の人と日々交流するチャンスもある。

 「ここには、手を伸ばしさえすればつかむことのできるチャンスが数多くあります。たとえ失敗しても、そこから学ぶことが必ずあるはずです。本校で得られる素晴らしい環境の中で、私たちと共に成長していきましょう」。佐藤校長は在校生や受験生に向けてそうメッセージを送った。

 (文・写真:足立恵子 一部写真提供:立教新座中学校・高等学校)

  立教新座中学校・高等学校について、さらに詳しく知りたい方はこちら

無断転載禁止
922180 0 立教新座中学校・高等学校 2019/12/02 05:22:00 2019/12/02 05:22:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/11/20191128-OYT8I50015-T.jpg?type=thumbnail

会員校一覧

東日本 共学校ページTOP

── 女子校ページTOP

ピックアップ

読売新聞購読申し込み

アクセスランキング

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)
ページTOP
読売新聞社の運営するサイト
ヨミダス歴史館
ヨミドクター
The Japan News
発言小町
OTEKOMACHI
ささっとー
元気ニッポン!
未来貢献プロジェクト
YOMIURI BRAND STUDIO
美術展ナビ
教育ネットワーク
活字・文化プロジェクト
よみうり報知写真館
読売新聞社からのお知らせ