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【特集】多様な国際プログラムで世界への可能性を広げる…同志社国際

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 同志社国際中学校・高等学校(京都府京田辺市)は、生徒の語学力や目的に合わせて体験型の短期プログラムから長期留学まで、多様な国際交流プログラムを用意している。帰国生が多い同校だが、海外経験の浅い生徒も安心して参加できるオリジナルの交換留学プログラムを築くなどしており、年2回行われる留学説明会には、多数の参加者が集まるという。こうしたプログラムの狙いや取り組みを取材し、参加した生徒の声を紹介する。

生徒の意欲に応えて国際プログラムを充実

「海外という非日常の環境に飛び込むことは、生徒の世界を広げてくれます」と話す塩川教諭
「海外という非日常の環境に飛び込むことは、生徒の世界を広げてくれます」と話す塩川教諭

 同校の国際プログラムは1993年、同志社の創立者、新島襄も学んだアメリカの名門寄宿学校フィリップス・アカデミーのサマープログラムからスタートした。現在は16の短期プログラムに加え、中・長期留学制度が設定されている。アメリカを始め、ニュージーランド、ドイツ、フランス、イギリス、韓国など、滞在先も幅広い。

 国際教育センター主任の塩川奈津子教諭によると、同校は、全生徒の約3分の2が海外からの帰国生であり、教職員も約半数が1年以上の海外在住経験を持つ。授業では第2外国語として5か国語が選択可能であり、日常的に多様な言語や文化に触れることができる。「そうした環境から刺激を受け、海外生活経験のない一般生からも国際交流にチャレンジしたいという意欲が高まっています。その声に応えて体験的なプログラムを新たに用意したほか、渡航先を増やすなど、生徒の多様なニーズに対応しています」

 近年では、2016年に体験型プログラムとして、語学研修と文化体験などを盛り込んだニュージーランドへの独自プログラムを構築した。18年にはボストン大学主催のサマープログラム、19年にはイギリスに滞在するプログラムをスタートするなど、生徒が国際交流にチャレンジできる舞台を拡充しているという。

 高校・大学主催のサマースクールで世界各国から集まる生徒たちと一緒に過ごすプログラムも用意されている。ハーバード大学やスミス大学といった名門難関大学で行われるレベルの高いプログラムもあり、ハーバード大学のサマースクールでは、最終日に行われる入学前単位認定試験に合格すると同大の単位を取得することができる。このほか、教員が同行し、海外に慣れていない生徒でも安心して参加できるホームステイ型の海外研修もある。アメリカ、ドイツ、フランスの3校と提携し、留学生を相互に受け入れる独自の交換プログラムだ。

十分な事前準備と学習をして海外へ

国際プログラムに参加する生徒には、渡航前に時間をかけて事前準備をさせる
国際プログラムに参加する生徒には、渡航前に時間をかけて事前準備をさせる

 これらの国際プログラムには多数の生徒が参加している。学校として国際プログラムへの参加を積極的に奨励しており、生徒の興味・意欲を高めるための活動も行っている。年2回の留学説明会やプログラム参加者の報告会を開いているほか、海外滞在経験のある教員が折に触れて現地での体験を話す機会もあるという。塩川教諭は「参加者の経験談や教員の話をきっかけに、国際交流への興味を持つ生徒も少なくありません」と話す。

 ただし、誰もが好きなプログラムに参加できるわけではない。学力や目的に合ったプログラムに参加すべきだというのが方針だからだ。なかには、学力・語学力の目安が明確に設けられているプログラムもある。例えば、ハーバード大学のサマースクールでは、「TOEFL iBT」テストで100点以上のスコアを求めている。それ以外のプログラムでも、情報提供や個別相談を行い、今の自分にとってベストなプログラムは何なのかを生徒にしっかり考えさせた上で選択させ、最終的には担当教員による選考を経てプログラムへの参加が決定する。

 参加が決まった生徒に対しては、事前学習およびカウンセリングを行っている。これは、明確な目的を持ってプログラムに参加し、留学先で充実した時間を過ごすためだ。

 「特に、どんな経験をして、何を習得したいかという目的意識をはっきり持たせることに力を入れています。目的意識が明らかであればあるほど得られる学びや経験も大きいと、これまで生徒を見てきて感じています」と、塩川教諭は話す。

 日本文化を紹介するプレゼンテーションや現地の学生との会話を想定したディスカッション、滞在先についての事前学習など、ホームステイ先や現地の人々との交流を成功させるための準備も行っている。多くの生徒を海外へと送り出してきた中で蓄積された体験談や情報を基に、しっかりと出発前の指導を行うことによって生徒の海外での学びをサポートしているのだ。

海外経験を経て考え方や行動に変化

 国際プログラムに参加後、レベルアップした語学力を維持する学びの環境があることも同校の強みだ。中学で6段階、高校で4段階の習熟度別の英語授業が行われており、自身のレベルに合ったクラスで、さらに力を伸ばしていくことができる。

 ただ、塩川教諭は、「国際プログラムで得られるのは語学力だけではありません」と強調する。「語学を習得するだけなら、本校の場合、通常の学校生活の中で十分な学習環境があります。海外という非日常の環境に飛び込むことによって得られるのは、新しい体験や文化・価値観の異なる人との交流であり、それが生徒の世界を広げてくれます」と話す。

 国際プログラムから帰国した生徒は、語学力の向上だけでなく、考え方や行動の変化、将来の目標が明確になるなど成長が見られるという。

 ニュージーランドでの1年間の留学を経験した西村京子さん(高2)は、「現地では、全校生徒や職員会議でスピーチする機会などもあり、それまでは人前に積極的に出るタイプではなかったのですが、多くの人との関わりを通じて自分に自信が持てるようになりました」と話す。「現地の人が私たち留学生に親しみを持ってもらえるように企画した動画製作プロジェクトにも、中心メンバーとして関わりました。帰国後もその時の頑張りが私を後押ししてくれていると感じています」。英語の授業もより習熟度の高いクラスに上がり、英語力向上への意欲もさらに増したそうだ。

ハーバード大学に滞在した当時の川邉さん
ハーバード大学に滞在した当時の川邉さん

 現在、早稲田大学の国際教養学部で学ぶ川邉(かわべ)永麗菜(えれな)さんは、高校在籍時にハーバード大学のサマースクールに参加した。「アメリカの大学で社会学の講義が受けたくて参加しました。学習へのモチベーションの高い学生たちとの白熱した議論で刺激を受け、英語で論文を書き上げた達成感は大きかったです」と、当時を振り返る。

 川邉さんは大学進学時にワシントン大学など海外の複数の大学にも合格したという。最終的には日本国内で学ぶことを選択したが、再びアメリカの大学へ留学する準備中だ。「ハーバード大学での学びが心に強く残っており、またアメリカで学んでみたいと思いました」

 世界が身近に感じられる環境にある同校では、毎年、カリフォルニア大学、ニューヨーク大学など海外の大学への進学実績を残している。一方で、語学力を生かして早稲田大学、上智大学など国内の難関大学に進学する生徒もいる。

 「世界を知ることで、自身の新たな可能性を見いだす生徒もいます」と塩川教諭は話す。中学・高校生のうちに広い世界を知ることは、進学に限らず、生徒の将来の幅を大きく広げてくれるだろう。

 (文・写真:溝口葉子 一部写真提供:同志社国際中学校・高等学校)

 同志社国際中学校・高等学校について、さらに詳しく知りたい方はこちら

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1913790 0 同志社国際中学校・高等学校 2021/03/17 05:01:00 2021/03/17 05:01:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/03/20210316-OYT8I50022-T.jpg?type=thumbnail

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