競技かるたで目覚ましく成長する生徒たち…暁星

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 暁星高等学校(東京都千代田区)の生徒たちが3月21日、東京都文京区の「文京シビックセンター」で競技かるたのデモンストレーションを行った。競技かるたをテーマとした人気漫画「ちはやふる」複製原画展の会場イベントの一つで、同高競技かるた部員たちは来場者たちに囲まれて本番さながらに札を取り合ってみせた。

高校チームは全国優勝11回の強豪

 デモンストレーションは文京シビックセンター内の会場に準備された畳のスペースで行われた。まず、競技かるた部顧問の田口貴志先生が、競技かるたのルールや特色などについて分かりやすく解説した。「競技かるたは札を暗記する時間が大事。速さに注目が集まりますが、実はきちんと聞いて、きちんと取るということが、とても大事なスポーツです」

 人気漫画「ちはやふる」のブームで、近年ますます高校生たちの競技かるたへの注目度は増しており、7月下旬に大津市の近江神宮などで行われる「全国高等学校小倉百人一首かるた選手権大会」は「かるたの甲子園」とも呼ばれている。現在同校の競技かるた部は、中学生約30人、高校生10人の部員を抱え、高校の大会では、全国優勝11回の強豪だ。田口先生は「男子校でこれだけの部員が所属するチームはとても珍しい」という。

 「普段の練習は、週に4回。中学と高校の生徒が一緒に練習しています。下校時刻は18時なんですが、ぎりぎりまで練習する生徒が多くて、ときどき早く帰るようにと見回りの先生に怒られたりしています」と田口先生は笑う。

 「普段、教室で見ている生徒の様子が、競技かるたに挑むときは別人のように変貌(へんぼう)します。かるたに本気で取り組んでいると劇的に、そして急激に生徒が成長するのを感じます。中学3年生や高校1年生の時にそれが顕著に見られますね」

練習を乗り越え、自己の成長を実感

 現在、チームのキャプテンの宮崎光太郎君(高2)は、中学2年生の時に競技かるた部に入部した。それまで部活に所属したことはなく、競技かるたも全くの初心者だったが、当時の担任の先生の勧めで体験会に参加し、競技かるたの魅力に取りつかれたという。

 「最初は年下の中学1年生にだけは負けたくないという気持ちだけでした。それが次第に、みんなに早く追いつきたいという気持ちに変わってきたように思います。練習を頑張って上達してきたなと実感できるようになって、『これってどんなことにも通じる』と思えるようになりました。勉強も頑張れるような気がします」

 宮崎君は高2になって先生からキャプテンに指名された。「かるた部には、上級生の高校3年生がいたので、最初はすごくプレッシャーでした。でも今はキャプテンとして、チームメートを強くして、みんなが伸びるようにするにはどうしたらよいかということを考えています。キャプテンを経験することで気持ちが大きく変わってきたように思います」

 競技かるた部部長の中原由琳(ゆずり)君(高1)は、姉の影響で小学3年生のときから競技かるたに打ち込んできた実力派だ。暁星中学に入学した時から、競技かるた部に入ろうと決めていたという。「競技かるたの面白さ」について中原君は、「競技かるたは1対1のスポーツで、老若男女分け隔てなく参加できるスポーツです。そこがいいなあと思っています。そして僕は男性でも女性でも年上でも年下でも、相手が誰でも負けたくないと思って試合をしています。日々の練習は時間も長いし、疲れるんですが、自分たちで目標を決めてやっているので、つらいことも乗り越えてやっていけます」と話した。

 取材の最後に宮崎君、中原君に今年の目標を尋ねると、「7月の選手権大会で優勝することです」と口をそろえた。

 かるた札と向き合う部員たちの顔は精悍(せいかん)そのものだ。普段はのんびりとして優しい顔が、「競技者」となった時に、きりっと引き締まる。1対1での競い合いを通して人間として成長し、大人になっていく様子を垣間見たように思った。

 (文・写真:藤井賢)

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520023 0 暁星中学・高等学校 2019/04/03 11:29:00 2019/04/03 11:29:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/04/20190402-OYT8I50031-T.jpg?type=thumbnail

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