進化する教育で名門校の国際組織に日本から初加入…巣鴨

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 巣鴨中学校・高等学校(東京都豊島区)は今年、高い教育レベルを持つ世界の中学・高校からなる国際教育組織「World Leading Schools Association(WLSA)」に、日本の学校として初めて加入した。同校はこれまで国内サマースクールやイギリス名門校への留学制度により国際教育を強化しており、その成果が認められたという。国際教育部の岡田英雅部長と英オックスフォード大学に通うOBに、巣鴨中高の国際教育プログラムについて聞いた。

オックスフォード大学の面接で、英語で問題解析

国際教育部部長の岡田先生(左)とオックスフォード大学に進学した金田君
国際教育部部長の岡田先生(左)とオックスフォード大学に進学した金田君

 巣鴨中学校・高等学校は、イギリスの名門パブリックスクールであるイートン校でのサマースクールや、同じくイギリスの名門校であるクライストカレッジ・ブレコンへの留学制度により、国際的な素養を持つ生徒を育ててきた。この秋からイギリスのオックスフォード大学3年生となる金田隼人君もその一人で、夏休みに一時帰国し、母校を訪ねた折に話を聞いた。

 金田君は、高1で3週間のイートン校サマースクールに参加し、高2からクライストカレッジ・ブレコンに1年間留学したところ、クライストカレッジの教師に「君にはオックスフォード大学に合格するだけの力がある。このままイギリスに残って勉強を続けてはどうか」と勧められたという。

 元々数学が得意で、巣鴨中高では数学の成績上位者を集めた「数学クラス」に所属していた。英語も得意科目だったため、「将来、理系の分野で仕事をするには、必ず英語が必要になる。得意な数学と英語の力を伸ばして、自分の武器にしたい」と考え、クライストカレッジ・ブレコンに残ることを決意したそうだ。

 クライストカレッジ・ブレコン留学やオックスフォード大学進学に当たって金田君の相談を受けてきた国際教育部の岡田英雅部長は、留学を志す生徒たちについてこう話す。「海外生活の経験がなかった金田君が英語や留学に具体的に興味を持つようになったのは、イートン校サマースクールに参加してからです。イートン校では、オックスフォード大学やケンブリッジ大学出身の指導者が、丹念に生徒たちの面倒を見てくれます。3週間の滞在経験を経て、本格的に留学を目指すようになる生徒は多いですね」

 イートン校サマースクールに参加した当時、金田君の英語力は「相手の話は分かるけれど、自分の言いたいことはうまく伝えられない」という程度だった。帰国後に巣鴨高で1年間入念に準備を整え、高2で留学したクライストカレッジ・ブレコンでは、現地の生徒と肩を並べて授業を受けるまでに成長した。オックスフォード大学の面接試験では、教授陣を前に物理や数学の問題を英語で解析するまでになっていたそうだ。

 「面接では、ひょっとしてミスしたかもしれない、と思う場面もあったのですが、『失敗しても悔いはない。自分にできることをやるだけだ』という気持ちでいました。両親や先生方にもよく相談していましたし、大きな不安はありませんでした」

オックスフォード大学が身近な目標に

巣鴨サマースクールにアシスタントとして参加した金田君
巣鴨サマースクールにアシスタントとして参加した金田君

 オックスフォード大学への合格を果たし、入学直前の夏休みを日本で過ごしていた金田君は、岡田部長の誘いで、前年から始まった「巣鴨サマースクール(SSS)」にアシスタントとして参加することになった。SSSとは、各界で活躍するイギリスの若いトップエリート6~8人が講師として来日し、巣鴨中高の生徒たちに5泊6日のアクティビティーを英語で実施するプログラムだ。来日した指導者の中には、金田君がイートン校サマースクールで教えを受けた先生の姿もあった。

 「講師にはオックスフォード大学の出身者も多く、金田君に『オックスフォードではこの店に行くといい』といったように、いろいろアドバイスをしていました。SSSの参加者、そして巣鴨生全員にとって、オックスフォード大学はすでに身近なところにある目標となっています。ぜひ、金田君の後に続く生徒が出てきてほしいですね」と、岡田部長は話す。

 金田君の留学をきっかけに、クライストカレッジ・ブレコンに巣鴨生の優秀さが印象付けられ、現在は同校と「フレンドシップ・アグリーメント」という提携を結んでいる。この提携システムによりクライストカレッジ・ブレコンに留学した巣鴨生は、通常の留学生に必要な1年間の基礎準備「ファウンデーションコース」を経ることなく、イギリスの大学に進学することができる。

国際教育組織「WLSA」に日本から初加入

金田君(前列左)が所属する「アルティメット」競技のサークルのメンバー
金田君(前列左)が所属する「アルティメット」競技のサークルのメンバー

 さらに今年6月末、イートン校など高い教育レベルを持つ世界の中学・高校からなる国際教育組織「World Leading Schools Association(WLSA)」に、日本の学校として初めて加入することになった。

 「教育内容や過去の実績などをもとにした厳しい審査があり、加入の承認には、加入校2校の推薦状と、組織の役員全員一致の賛成が必要です。本校はこれまで交流を続けてきた、イートン校及び、イギリスの名門パブリックスクールであるハロー校の2校から推薦状をいただくことができました。これまでの教育成果が認められた証しだと言えるでしょう。加入校の生徒たちによる国際会議、教師らの国際会議などに参加することができ、各加入校との個別の連携も容易になります。これまで以上に多彩な国際交流活動を生徒たちに提供していくつもりです」

 金田君は、現在オックスフォード大学で物理学を専攻し、「アルティメット」というフリスビーに似たスポーツのクラブに所属している。「中高の部活でずっとバスケットボールをやっていて、大学では何か別のスポーツに挑戦してみたかったんです。巣鴨では本当にいろいろなことを経験させてもらって、それが今の留学生活に生きています。これから留学を目指す人も、自分の好きなことを見つけ、それに打ち込んでほしいと思います」

 「金田君のように、力のある生徒がその力を存分に発揮することができる環境が、本校には整っています。生徒たちが将来活躍する場は、日本国内とは限りません。日本でも外国でも、自分の可能性を伸ばす機会がある場所を見つけてほしい。私たちが、それをサポートします」と岡田部長は、巣鴨を目指す受験生にメッセージを送った。

 (文:足立恵子 写真:中学受験サポート 一部写真提供:巣鴨中学校・高等学校)

 巣鴨中学校・高等学校についてさらに詳しく知りたい方はこちら

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1451915 0 巣鴨中学校・高等学校 2020/09/04 05:21:00 2020/09/04 09:41:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/09/20200903-OYT8I50014-T.jpg?type=thumbnail

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