【入試ルポ】系列校人気高く、2・54倍の激戦…同志社香里

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 関西の私立中学校入試が解禁された1月18日、同志社香里中学校(大阪府寝屋川市)でも前期の入試が行われ、志願倍率も昨年並みの2・54倍と、激戦になった。この日のキャンパスの様子についてリポートするとともに、付属校人気の高まりをうかがわせる今回の入試状況などについて瀧英次校長の話を聞いた。

受験生を待ち受けて塾関係者らが激励

試験会場に向かう受験生と保護者
試験会場に向かう受験生と保護者
保護者の激励を受けて試験会場に向かう受験生
保護者の激励を受けて試験会場に向かう受験生

 入試当日は、昨夜からの雨も上がり、雲間に青空がのぞいていた。最寄りの京阪「香里園駅」から住宅地を歩いて同志社香里中学校に向かうこと20分弱。右手に同校の名物、青色の陸上トラックを備えた人工芝グラウンドが見えてくると、もう正門だ。

 早朝から待機していた塾関係者が午前7時の開門を待って中へ入り、試験会場のある校舎へとつながる通路脇に、それぞれののぼりを立て、そろいのジャンパーやコート姿で受験生を迎えた。激励を受けた受験生や保護者たちは、まっすぐ試験前の控室となっている講堂へと向かった。講堂では塾ごとに集合場所が分けられており、受験生たちは通っていた塾講師のもとで今日一日の流れを確認したり、直前まで傾向と対策に耳を傾けたりしていた。

 開場予定の午前8時になると、受験生は試験教室に向かう。中には、塾ののぼりを先頭に受験生が列を作って歩き、保護者らが拍手と歓声で見送る光景も見られた。途中に「入室制限」と書かれた看板があり、保護者たちもここまでしか同行できない。握手したり抱き合ったりして受験生を激励した後、さまざまな塾のロゴが入ったリュック姿を見えなくなるまで拍手で見送った。

 試験の間、保護者たちは控室として用意された食堂で受験生の健闘を祈る。新聞や本を読んだり、パソコンやスマホを操作したり、思い思いに試験終了までの時間を過ごす。午前10時には、食堂に備え付けられたボードに国語の試験問題が掲示され、保護者たちが順番にスマホで撮影していた。

第1志望は入試開始日の前期試験が勝負

食堂に貼り出された国語の問題を撮影する保護者
食堂に貼り出された国語の問題を撮影する保護者

 この日の試験科目はスタンダードな国語・算数・社会・理科の4科目。試験時間は国語と算数がそれぞれ50分で配点は120点。社会と理科はそれぞれ40分で80点となっている。

 予鈴が鳴り、各教室で点呼や注意事項の説明があった後、午前8時50分に1科目目の国語の試験が始まり、受験生たちは一斉に鉛筆を取った。各科目の間に20分ずつ休憩時間を挟み、午後12時50分まで真剣勝負が続く。

 この日の前期入試の募集人数は、男女半々で計約190人だ。これに対して出願者数は483人にのぼり、志願倍率は2.54倍となった。昨年より若干倍率は低いものの、ここ数年、志願者数は増加傾向にある。

 日能研関西取締役営業本部長の森永直樹氏は、「関西の人気の大学系列校の多くは、入試を前期と後期合わせて2回実施しています。後期の入試はどこも難度が上がるため、第1志望の生徒にとっては入試開始日にあたる1月18日の前期入試が勝負となります。大学系列校の入試問題は、難問は少なく基礎が中心となりますが、学校ごとに出題の特徴があります。同志社香里中学校の場合は、基礎を中心に幅広い分野から出題されるのが特徴で、特に算数や社会は過去問で慣れておく必要があります」と話す。

人気よりも教育の中身で学校選びを

今年の入試について語る瀧英次校長
今年の入試について語る瀧英次校長

 試験開始後、瀧英次校長から今年の入試状況について話を聞いた。

 「まず驚いたのは、来年の受験に向けて下見にお越しの親子がいらっしゃったことです。試験開始後すぐにお帰りになられたのですが、これは今までにない光景でした。中学受験の激化を目の当たりにして、本校を受験してもらうための情報発信をさらにしっかりとしなければならないと感じました。本校を熱望されて受験をされているわけですから、例えば受験生を迎えるにあたって、私を含め入試担当の職員は昨夜も近隣のビジネスホテルに宿泊するなど万全を期しました」

 森永氏の分析のように近年、大学系列校の人気は上昇傾向だ。同志社の場合、同校を含めて4校しか系列校がないこともあって、関西では特に人気が高い。

 こうした傾向について瀧校長は「大学入試の不安定さが追い風になっているかなとは思います」と語る。「しかし、本来は教育の中身そのものです。オープンキャンパスなどでその中身を知っていただきたいですし、選ぶ側と選ばれる側、保護者と我々のベクトルが同じでなければなりません。せっかく入学されたのに、『こんなはずではなかった』という声が出てはいけません。大切なのは子供たちですから」と、中身重視の慎重な学校選びを呼びかけた。

 大学入試改革がなかなか明確なビジョンを見せないなか、中学入試もさまざまな時代の波にさらされる。保護者も戸惑いは多いことだろうが、瀧校長の言う通り、教育の中身をよく見て、自分の子に合った学校選びをすることが大切ではないだろうか。

 (文・写真 時岡伸行)

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1022026 0 同志社香里中学校・高等学校 2020/01/28 05:21:00 2020/01/28 05:21:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/01/20200127-OYT8I50030-T.jpg?type=thumbnail

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