探究・グローバル・表現をテーマに「土曜講座」…八千代松陰

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 八千代松陰中学校・高等学校(千葉県八千代市)は4月から、「探求」「グローバル」「表現」をテーマに、新たなスキルや思考力を磨く「土曜講座」を開講した。外部講師らの協力を得て、英語によるコミュニケーションなど四つの講座を希望者対象にスタート。現在、新型コロナ感染への対応でオンラインによって実施されているが、将来的には教室での対面式も併用し、趣味や語学の講座なども加えて保護者とともに学ぶ場としていくという。

外部講師らの協力得て、オンラインで「講座」実現

土曜講座を担当する飯塚先生(左)と金岡先生
土曜講座を担当する飯塚先生(左)と金岡先生

 「昨年度までは土曜日も通常授業を行っていましたが、グローバル社会の中で自分を表現する力を磨く機会をもっと与えたいと考え、今年度から『土曜講座』を始めました。新型コロナウイルス感染症拡大に伴う休校のため部活動も休止となりましたので、これまで部活動で忙しかった生徒も積極的に参加してくれています」と、中3学年部長で「土曜講座」を担当する飯塚真吾先生は話す。

 同じく「土曜講座」を担当する国語科主任の金岡辰徳先生によると、「土曜講座」には三つのテーマがあるという。自分の能力に気付く「探究」と、国際社会に出ていくための「グローバル」、自分の考えを日本語と英語で発信する「表現」だ。金岡先生は「この講座でしか学ぶことのできない内容を提供していきたいと考えています」と意気込みを見せる。

「Science Academy」講座ではオンライン上でグループワークを行い、意見発表をした
「Science Academy」講座ではオンライン上でグループワークを行い、意見発表をした

 「土曜講座」は4月25日にスタート。初回は「DESIGN&COMMUNICATION」「Global Career」「Presentation Skill」「Science Academy」という四つの講座を用意し、いずれもオンラインで4週連続開催した。各講座の受講希望者はそれぞれ20人程度で、中2、中3、高2、高3が学年の垣根を越えて学んだ。

 「DESIGN&COMMUNICATION」は、外国人留学生をファシリテーターとし、視覚デザインを創作する活動を通して英語のコミュニケーション力を磨く内容だ。「Global Career」は、外部講師がグローバルな思考法・表現方法を指導する。「Presentation Skill」は、外部のファシリテーターにプレゼンテーションに適した姿勢や話し方を教わりつつ、実際の発表に挑戦する。「Science Academy」では、八千代松陰の卒業生である筑波大大学院生が、SDGs(持続可能な開発目標)をテーマとしたプロジェクト学習を指導する。

教員は学校で講座の進行管理などを引き受ける
教員は学校で講座の進行管理などを引き受ける

 各講座の講師たちはそれぞれの事務所や研究室から、生徒たちは自宅から、パソコンでグループディスカッションやプレゼンテーションに参加する。その間、飯塚先生や金岡先生など講座の担当教師は、学校で進行管理などの業務を引き受けるのが役目だ。講師やファシリテーター、生徒たち、教師が、異なる場所からネットで出会うことによって講座の仮想空間が開ける。

 「生徒には入学時にノートパソコンを購入してもらっており、普段の授業で活用してきました。今回の自宅学習期間中は平日にオンライン授業を実施しています。自宅からテレビ会議システムにアクセスすることは、生徒たちにとって、すでに特別なことではありません。マイク、スピーカーを使って会話をするほか、チャット機能を利用して文字でやり取りすることもできます」と、飯塚先生は話す。

標識スケッチをテーマに英語で意見言い合う

「DESIGN&COMMUNICATION」講座では、自分の描いたスケッチを画面に表示して皆で話し合った
「DESIGN&COMMUNICATION」講座では、自分の描いたスケッチを画面に表示して皆で話し合った

 5月9日に同校を訪問し、「DESIGN&COMMUNICATION」の講座を取材した。ファシリテーターはナイジェリアからの留学生オブーゴ・マイケルさんで、外国人が日本で暮らすうえで役に立つ標識を描くという授業を行っていた。駅での乗り換え標識、漢字とアルファベットを並べた絵など、受講生たちは思い思いのスケッチを画面に表示させ、「This is my sketch(これが私のスケッチです)」などと英語で説明していく。また、グループを作って互いに自分の好きなスケッチを一つ選び、なぜその作品がいいと思うか、英語で感想を述べ合うプログラムも行った。

 最初のうち、生徒たちの英語はたどたどしかったが、マイケルさんが「Very good(とてもいいね)」「Well done(よくできました)」などと励ましの声をかけると、次第に堂々とした話しぶりになっていった。

 「普段から英語で発表する機会が授業の中にあるので、オンラインでも英語で意見を言うための基礎はできています。仲間と共同作業をしながら、英語でのコミュニケーションを楽しんでほしいと思います」と、飯塚先生は話す。

保護者も参加する対話型の講座へ

 同校は、この土曜講座について、コロナ禍の情勢を見ながら、いずれ教室などで行う対面式の講座も実施する考えだ。その際には中国語などの外国語を学ぶ機会や、陶芸、料理、俳句など趣味の講座も企画している。さらに、企業に協力を仰いで実社会での体験について学ぶなどの構想もあるそうだ。「今回のオンライン講座によって、自分の考えを形にして発表する力が付いてきています。対面式の講座も単なる講義形式とはせず、講師と生徒、生徒間でのやりとりがある対話型の講座にしたいと考えています」と金岡先生は話す。

 今後、語学や趣味などの講座には、保護者の参加も募る予定だ。保護者と生徒が共に受講することで、保護者は学校の活動を直接知ることができるようになり、生徒たちも新しい視点で学ぶ機会が得られるという。

 「今回の土曜オンライン講座では、スポーツ系クラブに所属して普段はあまり自分から話をしないような生徒が、英語で生き生きと発言するという思いがけない一面を見ることができました。さまざまな学年の生徒が同じグループの中で学んでいるため、高校生がリーダーシップを発揮し、中学生がその姿を見て学ぶ機会にもなっています。オンライン講座での経験を基に、これからの土曜講座を充実させていきたい」と、飯塚先生は抱負を語った。

 (文・写真:足立恵子)

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1317817 0 八千代松陰中学校・高等学校 2020/07/07 05:21:00 2020/07/07 05:21:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/07/20200703-OYT8I50021-T.jpg?type=thumbnail

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