「目指せグローバルリーダー」高1の英語キャンプ体験…奈良学園登美ヶ丘

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 グローバルリーダーの育成を目指す奈良学園登美ヶ丘中学校・高等学校(奈良市)は、「体験を重視したコミュニケーション力の養成」を教育目標に、高2生全員参加のオーストラリア語学研修を実施している。この研修の事前準備として高1生は、ネイティブの講師による3日間の「イングリッシュキャンプ」を体験する。このキャンプの様子を取材し、安井孝至校長に同校の教育理念について聞いた。

海外研修で「体験を重視したコミュニケーション力」養成

リラックスした雰囲気で実践的な英語を学ぶ
リラックスした雰囲気で実践的な英語を学ぶ

 奈良学園登美ヶ丘中学校・高等学校は、「尚志・仁智・力行」という三つの言葉を校訓としている。このうち、何事も努力して行うことを意味する「力行」を、現代に求められる生徒の資質という観点から打ち出したのが「体験を重視したコミュニケーション力の養成」という教育目標だ。

 創立5年目の2012年に、高校2年生を対象にスタートしたオーストラリア語学研修も「体験を重視したコミュニケーション力の養成」の取り組みの一つだ。単に英語力を鍛えるだけではなく、ネイティブとの英会話を体験し、コミュニケーション力を養成することに狙いがあるという。

 このオーストラリア語学研修をいっそう実りあるものとするために、事前準備として同校が実施しているのが高1を対象とする3日間の国内「イングリッシュキャンプ」だ。このキャンプでは、翌年参加するオーストラリア語学研修をシミュレーションし、実際に遭遇しそうなさまざまなシチュエーションで実践的な英会話を学ぶ。

 国際交流部長で英語科の深石芳弘教諭は「ネイティブの先生たちと3日間、衣食住を共にする中で、生徒は英語で自分の意思を伝え、相手の意見を聞かなければなりません。これによって、海外生活を仮体験しながらコミュニケーション力が養成されます」と、このキャンプの狙いを語る。

「間違えることを恐れず、楽しみましょう」

オープニングセレモニーで自己紹介をする外国人講師たち(奥)
オープニングセレモニーで自己紹介をする外国人講師たち(奥)

 今年のキャンプは9月24~26日の3日間、大阪市内のホテルで行われ、高校1年生全員約140人が参加した。レッスンを担当するのは、民間の英会話学校から派遣された10か国20人の英語講師たち。生徒たちは、あらかじめ英語4技能検定「GTEC」で5~8人程度の習熟度別グループに分けられ、各グループにネイティブの講師が1人ついて指導にあたる。

 取材に訪れた初日、講師陣はオープニングセレモニーでそれぞれユーモラスに自己紹介したあと、「間違えることを恐れず、楽しみましょう」と呼びかけ、キャンプをスタートさせた。

 「空港での入国審査と税関」のレッスンが行われた部屋では、入国審査カードの書き方を練習中だった。ナイジェリア人講師のダニエル・アタガナさんに記入方法の説明を受けながら、生徒たちは、搭乗機番号や旅券番号、国籍、滞在先住所など、カードの空欄を埋めていく。教室内はリラックスした雰囲気で、互いに相談しながら作業している生徒の姿もあった。

 1人の女子生徒は「家族で海外旅行したことはありますが、親がすべての手続きをしてくれていたので自分で書くのは初めて。本番で間違えないための予習になります」と楽しそうにペンを走らせていた。

 ある男子生徒は、オーストラリア語学研修に向けての思いを「自分の英語がちゃんと伝わるかという不安と、異文化に触れる体験ができるワクワク感が半々くらい」と話した。「将来は日本の企業で仕事をするにしても、何らかの形で海外とつながると思います。その時にしっかりと英語で意思の疎通ができて、自分の役割を果たせるようにしたい」

 期間中にはこのほかに「自己紹介」「体調不良の際の伝え方」「観光・ショッピング・レストランでの実践的な会話」などのレッスンが行われ、最終日には3日間の学習の振り返りや、学んだことを生かして自分の伝えたいことをプレゼンテーションする場も設けられた。

グローバルリーダーに求められる課題解決力

講師を囲んで英語で談笑しながら食事するランチタイム
講師を囲んで英語で談笑しながら食事するランチタイム

 この日、キャンプの様子を見に来た安井孝至校長は、「生徒たちは外国人の先生方と英語で話すことに物おじせず、和気あいあいと楽しんでいますね。日ごろから人前で自分の調べたことや考えを発表することに慣れていることが影響しているのかもしれません」と印象を話した。

 安井校長によると、同校が「体験を重視したコミュニケーション力の養成」を重視しているのは、コミュニケーション力を高めることは「課題解決力」を養うことにつながるからだ。同校を傘下に置く奈良学園は、12年一貫教育によるグローバルリーダーの育成を目指しており、安井校長は「自分で考え、学ぶことで幅広い教養を身に付け、自分の意見に責任と理由を持つことがグローバルリーダーの条件」と考えている。

 このために同校では、さまざまな授業で「調べること、体験すること、考えること、まとめること、発表すること」を日常的に実践しているという。

 また、イングリッシュキャンプに限らず、和歌山県白浜町にある近畿大学水産研究所での体験学習や沖縄県での平和学習など課外学習でも、時間をかけて「事前学習」を行い、「体験」したことについて考え、それを分かりやすくまとめて「発表」するという学習スタイルを貫いている。

 安井校長は「今後はさらに探究型の学習プログラムを導入していきたい」と展望を語る。中学では自分の身の回りや地域から関心のあるテーマを探し、高校では地球規模の課題をテーマに取り上げて探究するプログラムを構築したい考えだ。

 「例えば国際社会共通の目標である『SDGs(持続可能な開発目標)』などをテーマに若者の柔軟な発想で探究し、海外に向けて発信してほしい。そのための大事なツールが英語によるコミュニケーション力。イングリッシュキャンプやオーストラリア語学研修を行う意義はそこにあります」

 (文・写真:櫨本恭子 一部写真提供:奈良学園登美ヶ丘中学校・高等学校)

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947329 0 奈良学園登美ヶ丘中学校・高等学校 2019/12/16 05:21:00 2019/12/16 05:21:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/12/20191212-OYT8I50020-T.jpg?type=thumbnail

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