おおらかな校風で、多彩な進路を実現…日大二

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 日本大学第二中学校・高等学校(東京都杉並区)は、生徒一人一人の希望を重視した進学指導で、卒業生の半数以上を他大学へ進学させている。中でも理系学部への進学者が多いのが特色だ。基礎学力をじっくり定着させながら、大学受験に必要な学力を育てる同校の教育や持ち前のおおらかな校風などについて、自身も卒業生である深沢詠治・中学校長に聞いた。

深掘り重視の振り返り学習で基礎学力を定着させる

「杉並百景」にも指定されているイチョウ並木
「杉並百景」にも指定されているイチョウ並木

 同校は、東京・杉並区の閑静な住宅街にある4万平方メートル超の校地に立つ。正門の向こうには「杉並百景」に指定された42本のイチョウがそびえるプロムナードがまっすぐ南門まで続き、その両側に、中学校舎や理科校舎、武道館・多目的コートなどが並ぶ。このゆったりした環境にふさわしく、「うちの生徒は、おおらかで明るいのが特徴です。皆、のびのびと育ってくれています」と深沢・中学校長は話す。

 こうしたおおらかさは学習の面でも色濃い。中高一貫校ではあるが、高校の履修内容を中学で始めるような「先取り教育」は行わず、主要5教科の基礎学力をじっくり定着させることに重点を置いている。

部活動にも打ち込める環境が整っている
部活動にも打ち込める環境が整っている

 「小テストを頻繁に実施して学習の定着度を確認し、合格点に達しない生徒には補習を行います。家庭学習の習慣を付けるために宿題を出し、担任がそれを丁寧に確認します。『先取り』ではなく『深掘り』を重視した振り返り学習によって、すべての生徒が学習に後れを取ることのないよう努めています」

 学習にゆとりがある分、部活動にも打ち込める。中学生の部活加入率はほぼ100%だという。運動部では野球、サッカー、バスケットボールなどが非常に盛んで、高校にはアメリカンフットボール部やチアダンス部などもある。文化部系では、釣り部、漫画イラスト研究部などに人気があり、ユニークな活動に従事している生徒も多いそうだ。

5割以上が日大以外の大学へ、理系進学者も多数

日大二中の伝統について話す深沢校長 
日大二中の伝統について話す深沢校長 

 進学の面で同校の特徴と言えるのは、日本大学の付属校であるため、卒業生の約3割は内部推薦などで日本大学に進むが、5割以上が早稲田大学、上智大学、東京理科大学といった他大学に進んでいることだ。じっくりゆっくり学習に取り組むことを主眼としつつも、大学入試に必要とされる学力を身に付けることは、中学の時から意識しているそうだ。

 「個性の豊かな生徒が多く、それぞれが異なる進路希望を持っています。進路指導は生徒の希望を実現させることを第一とし、学校のこれまでの長い歴史の中で実績を重ねてきました」

 その意味で、大学入試改革への対策もしっかり行っており、朝読書や新聞コラムの書き写しで読解力・文章力を養う一方、実用英語技能検定、GTECなどの英語能力測定試験を定期的に受検して、英語4技能の習得を図っている。

 また、新しい取り組みとして、来年4月から授業にタブレットPCを導入する。タブレットを利用することで調べ学習を積極的に行うことが可能になり、学習や学校生活について記録する「e―ポートフォリオ」も作成しやすくなる。「大学に入ったらメールで課題を提出したり、インターネットで就職活動をしたりすることもあるでしょう。入試のためというだけでなく、これからの中高生にとって必要なツールだと考えています」

 もう一つの特徴は理系への進学者が多いことだ。男子では半数近く、女子でも3、4割に及ぶという。その背景には充実した理科教育がある。

理科校舎は、七つの実験室を備えている
理科校舎は、七つの実験室を備えている

 中学校舎から独立した理科校舎には七つの実験室がある。物理・化学と生物・地学の2分野で、それぞれ専門の教師が指導する。生徒たちは実験器具を組み立てるところからコツコツと学習を始めるという。また、付属校のメリットを生かして中学1年の時から日大の理系学部で体験学習を行っている。

 「生物部に入っている女子生徒に、うちの学校を選んだ理由を尋ねたところ、『理科専門の校舎があり、授業でも実験がたくさんあるから』という答えが返ってきました」。理系に興味のある生徒にとっては確かに恵まれた環境だろう。

 「いろいろなことに興味がある生徒がいて、それに応えることができる環境が整っていると言えます。多種多様な生徒が集まっているので、人とはちょっとペースが違う、実は一人でいるのが好き、といった生徒も、必ず自分の居場所を見つけることができます。人にはそれぞれ、何かしらの長所があるものです。本校でそのことに気付き、日本人に欠けているとされる自己肯定力を育てたいと考えています」

 深沢校長自身、日大二中高の出身であり、日大卒業後、教師として日大二中に赴任してきた。「生徒を急がせたり焦らせたりすることなく、基本的なことをじっくりやっていく。そういうところは昔から変わりません。本校のそういった姿勢に共感してくれる生徒たちが集まってきてくれていると思います」

 創立から93年の歴史の中で、子供、親、祖父母、曽祖父母と、4世代にわたって日大二中高の出身というケースもあるそうだ。小説家、俳優、タレントとして活躍している卒業生も多い。彼ら彼女らが出演するテレビ番組を、校長も楽しみにしているそうだ。

 (文・写真:足立恵子 一部写真提供:日本大学第二中学校・高等学校)

 日本大学第二中学校・高等学校について、さらに詳しく知りたい方はこちら

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845533 0 日本大学第二中学校・高等学校 2019/10/15 13:02:00 2019/10/15 13:02:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/10/20191015-OYT8I50011-T.jpg?type=thumbnail

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