読売新聞オンライン

メニュー

ニュース

動画

写真

スポーツ

コラム・連載・解説

発言小町

漫画

教育・受験・就活

調査研究

紙面ビューアー

その他

サービス

読売新聞のメディア

購読のお申し込み

読売新聞オンラインについて

公式SNSアカウント

【特集】「真に使える英語力」目指す中高一貫コース新設…淑徳SC

スクラップは会員限定です

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

 淑徳SC中等部・高等部(東京都文京区)は新年度から、英語力育成に重点を置いた中高一貫の「Global Successful Career Course(GSC)」を開設する。このコースでは、英語教育の第一線の研究者らを監修者とする教育プログラムや独自テキストにより、「真に使える英語力」の養成を目指す。同時に「思考力・判断力・表現力」を鍛え、大学入試にも対応していくという。このコースの内容と狙いを聞いた。

第一線の英語教育者をプログラム監修者に迎える

片平清中高一貫部部長(左)と久保拓雄入試広報部長
片平清中高一貫部部長(左)と久保拓雄入試広報部長

 「本校は、社会の中で成功する力を持った女性を育てるべく、2008年に校名を『淑徳SC』としました。SCは『Successful Career(人生の成功)』の略です。来年創立130周年を迎えるにあたり、さらにグローバル化に対応した教育を実践しようと、この4月から中高一貫の『Global Successful Career Course(GSC)』をスタートさせます。独自の英語教育プログラムよって『真に使える英語力』を育て、『英語はできて当たり前』を実現させます」と、片平清中高一貫部長は話す。

 新しいプログラムの作成に当たり、英語教育の分野で高い実績のある田中茂範慶応大学名誉教授と阿部一英語総合研究所の阿部一所長を、カリキュラム監修者に迎えた。「本校は常に、『本物に触れる教育』を重視しています。日本の英語教育界の第一線にある両先生から『学習の条件さえ整えば、英語は誰でも話せるようになる』との言葉を聞き、本校のグローバル教育の目標に合致していると確信しました」

動作を表す英語表現をイラストで学ぶオリジナルテキスト「Make it Map:Explore Globally」
動作を表す英語表現をイラストで学ぶオリジナルテキスト「Make it Map:Explore Globally」

 このコースでは英語の授業に、通常の教科書に加えて両氏が作成した同校オリジナルテキスト『Make it Map:Explore Globally』を使用する。あいさつや自己紹介から始まる一般の教科書と異なり、最初に自分の動作を表す英語表現をイラストで身に付けるといった、独自の内容となっている。

 メールでの取材に対し、田中名誉教授は「プログラム開発で重視したのは、教材と指導、評価に整合性を持たせることです。現在の多くの教育現場では、この三つに一貫性が欠けているからです。今回、淑徳SCでは、教材開発、英語教師のためのワークショップ、指導法・評価法の開発など、フルにコミットさせていただいています」と答えた。

 田中名誉教授が実際に同校を訪れ、英語を指導したところ、「生徒たちが元気で明るい。そして、前に向かう力がある。どのクラスも積極的で、大きなポテンシャルを感じる」という印象を受けたという。

特別指導を行う田中茂範慶応大学名誉教授(左)と阿部一英語総合研究所の阿部一所長
特別指導を行う田中茂範慶応大学名誉教授(左)と阿部一英語総合研究所の阿部一所長

 同じくメール取材に対し、阿部所長は「今の時代は、英語で適切な情報を探し出し、整理し、まとめて発信するといった活動が必須になっています。そのために、自主性や積極性、仲間と協力しながらリサーチして、報告や発表、ディスカッションを行うといった多様性のある『表現力』が音声面でも文字面でも重要であり、特に、今後は音声面での発表力をしっかりと身に付けてほしいと考えています」と答えている。

 さらに、「互いの違いを認め合い、違いを楽しめる価値観を持ち、相手を尊重しながら自分の考えや意見を述べたりすることができるような『対話力』を身に付け、それぞれの好きな専門分野や、国連などさまざまな国際機関などで積極的に活躍してほしい」としている。

キャリアプログラムで思考力・判断力・表現力を伸ばす

 グローバル化への対応に重きを置くGSCの教育は、同校が全校的に進めてきた独自の「グローバルキャリアプログラム」とも連動している。このプログラムは、多様性の時代に生徒の「生きる力」を育成することを目標とし、SDGs(持続可能な開発目標)に基づいたプロジェクト学習、異文化理解、環境教育、ICT教育などから成っている。GSCでは、これらと英語教育との関連付けを強め、英語リポートの作成・発表などを通して、大学入試にも必要とされる「思考力・判断力・表現力」を伸ばしていくという。

新潟食料農業大学と連携したプロジェクト学習で田植えを体験した生徒たち(一昨年7月)
新潟食料農業大学と連携したプロジェクト学習で田植えを体験した生徒たち(一昨年7月)

 一昨年の7月、SDGsの関連テーマに食育があることから、同校はプロジェクト学習として新潟食料農業大学(新潟県胎内市)と連携し、同大施設の見学と、田植え体験を実施した。また、淑徳SCのテラスで栽培しているブルーベリーから実を収穫し、家庭科の時間にジャムを作るといった活動も行っている。

 「自分たちで作ったジャムを、文化祭などで販売することも考えています。農業の実際を知り、食品の加工や栄養について学び、さらに食品の流通やマーケティングについても調べる、理科・技術家庭科・社会科を横断する環境・プロジェクト学習です」と、片平部長は説明する。「高校生になると、環境について学んだことを、英語でプレゼンテーションし、英語で論文を書くというプロジェクト学習を行います。大学の総合型選抜や学校推薦型選抜では、高い英語力と読解力・文章力を身に付けていると、非常に有利になります」

 「異文化理解」の教育では、自らの「日本人」としてのアイデンティティーを再認識するために、600年余の歴史を持つ寺院「傳通院(でんづういん)」境内にある同校の立地を生かし、僧侶と共に仏教について学ぶ「淑徳の時間」を設けている。また、観世流能楽師である清水(しみず)義也(よしなり)氏から直接、能楽の指導を受ける特別授業を始め、茶道、華道など伝統文化を学ぶ「日本学」の時間があり、生徒たちは「日本」について自覚することで異文化への理解を深め、さらには英語で発信していくための基礎を固めることができる。

 ICT教育では、中1全員が高性能小型コンピューター「Raspberry Pi(ラズベリーパイ)」を使用する。中2で人型ロボットのプログラミングを行うなどして、これからの時代に欠かせないプログラミング思考や情報リテラシーを養うという。

 こうした「グローバルキャリアプログラム」を通して「思考力・判断力・表現力」を養ううえで、GSCには少人数制という強みがある。国語科を担当する入試広報部の久保拓雄部長は、「中学から文章表現力を磨き、高1からは小論文が必修です。入試の小論文や面接対策は、教師が1対1で指導を行います。新たに『オーダーメイドカリキュラム』を導入し、効率のよいカリキュラムを組むことができるため、早めに受験対策に入ることが可能です」と言う。

 「現代では、女性に多様なキャリアの選択肢が広がっています。GSCの生徒には、まず、本校で得たさまざまな知識や経験を生かして本当に学びたいことを見つけ、大学を知名度やイメージではなく、学部・学科の内容で選択してほしい。そこで専門性を身に付け、社会で産休・育休などの機会を乗り越え、長期的なキャリア設計をしてほしい。それが、私たちの目指すGSCのゴールです」と、片平部長は展望を語った。

 (文:足立恵子 写真:中学受験サポート)

 淑徳SC中等部・高等部について、さらに詳しく知りたい方はこちら

無断転載・複製を禁じます
スクラップは会員限定です

使い方
1885920 0 淑徳SC中等部・高等部 2021/03/05 05:01:00 2021/03/05 05:01:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/03/20210304-OYT8I50015-T.jpg?type=thumbnail

会員校一覧

東日本 共学校ページTOP

── 女子校ページTOP

西日本ページTOP

ピックアップ

読売新聞購読申し込み

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)