オープンマインドを身に付けて世界へ羽ばたく…武南

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 武南中学校・武南高等学校(埼玉県蕨市)は、「羽ばたけ、世界へ」をキャッチフレーズに完全中高一貫教育でグローバルリーダーの育成を目指している。そのために海外・国内の研修を組み合わせ、英語力と国際理解を深めると同時に、フィールドワークなどを通して日本の伝統文化を学ぶ教育も展開している。教育効果を考えて設計した開放的な校舎デザインを紹介するとともに、小松正明校長に目指す教育のあり方を聞いた。

開放的で柔軟な校舎のデザイン

自学自習やグループ活動、ランチタイムにも使える「ラーニングコモンズ」
自学自習やグループ活動、ランチタイムにも使える「ラーニングコモンズ」

 同校を訪れるとすぐ目に付く校舎の特徴は、コンクリート打ちっぱなしの工法を用い、仕切りをなくして天井を高くした開放的な空間を確保していることだ。中学校の教室がある3階には、フロアの中央に「ラーニングコモンズ」という自学自習やグループ活動、ランチタイムにも使える広い多目的スペースがあり、さまざまな形の机が備えられている。特に勾玉(まがたま)形の机はパズルのように組み合わせて、6人掛け、9人掛けと自由自在に使える面白さがある。

 この開放的で柔軟なデザインについて、小松正明校長は「生徒たちに『オープンマインド』が育つようにと、建築家と相談しながら設計したものです」と話す。この校舎は2013年、世界に通用するグローバルリーダーの育成」を目指して完全中高一貫校「武南中学校 BUNAN Advanced」を開校するのに合わせて建設されたものだ。

 「当校は『羽ばたけ、世界へ』をキャッチフレーズに、『世界に通用する高い学力・知性を養い、確固たる人間性を育成する』ことを教育方針としています。そのためには、自分の考えを言語化して周りに伝える意思、『オープンマインド』が欠かせません。心を開いて外の文化を知り、学び、自分を改革していくイノベーションの姿勢を身に付けてもらうために、この空間が一役買っていると思います」

アジア・アメリカ研修を古都の研修が仕上げる

アンコールワットの遺跡修復作業を体験する生徒たち
アンコールワットの遺跡修復作業を体験する生徒たち
カンボジアで伝統工芸品の製作を体験する生徒たち
カンボジアで伝統工芸品の製作を体験する生徒たち

 同校の教育には三つの特徴があるという。一つ目は「世界に通用するグローバルリーダーの育成」、二つ目は「多彩なフィールドワーク」最後に「生徒が自ら学ぶ学習スタイル」だ。

 まず、グローバルリーダーとして活躍するために欠かせないのは、やはり英語力と国際理解だ。同校では、中高6年間を通して「読む・書く・聞く・話す」の4技能にとどまらず、英語で自分自身や日本について語り、英語を通して世界各国の文化や情勢について考えることができるよう、コミュニケーションツールとして英語の学びを深めていく。

 そのための重要な教育機会となっているのが、中学2年次のアジア研修、高校1年次のアメリカ研修だ。

 中2のアジア研修では約1週間、カンボジアやベトナムを訪れる。カンボジアではJICAの支援活動の見学や、アンコールワットの遺跡の修復作業体験、伝統工芸製作体験などを行い、ベトナムでは国立レクイドン中学校を訪問して英語で交流する。帰国後は、その体験をグループごとに10~15分程度のリポートにまとめて、英語でプレゼンテーションする報告会を開催する。

 「日本に生まれた自分たちの恵まれた環境にあらためて感謝し、他国との文化の違いを知り、貧困や環境の問題をリアルに感じてもらうことが狙いです。さらに世界共通語としての英語を初めて体験し、英語の重要性についても気付くことでしょう」と、小松校長は説明する。

 高1のアメリカ研修では約20日間、ニューヨークやボストンを訪れる。生徒は2人ずつホームステイしてステイ先の子供と現地の高校へ通ったり、ハーバード大学やマサチューセッツ工科大学での講義を受けたりするという。「アジア圏の英語と英語圏の英語の違いを痛感する機会になるでしょう」

 この二つの海外研修の仕上げとなるのが、高校2年次に行う京都・奈良方面への研修旅行だ。アジア、アメリカと海外を経験することによって、日本の良さを一層深く理解することができるからだ。この研修では日本文化を知るとともに、それまでに培った英会話力を生かして、京都の大学に通う外国人留学生を市内の観光名所へ案内する予定が組まれている。日本文化の理解と、国際理解、英語によるコミュニケーション力の全体が問われるカリキュラムとなっている。

 「アジア研修から帰国すると甘えがなくなり、英語学習への意欲も高まります。さらにアメリカ研修後には刺激を受けて留学の進路を考える生徒もいます。それまでの集大成として外国人留学生に英語で観光ガイドをするのも、ハードルは高いのですが、度胸が付きます」

 京都・奈良研修には、同校の二つ目の特徴である「多彩なフィールドワーク」も生かされている。同校では芸術科のフィールドワークとして中1は歌舞伎、中2は文楽、中3は能・狂言と学年に応じた古典芸能鑑賞が予定されている。本物の(おきな)の面を着けて舞台に上がるなどの経験を積むうちに日本文化への理解が深まり、その積み重ねが、外国人留学生に観光名所を案内する時の通訳などに発揮されるという。

 フィールドワークではこのほか、社会の授業として中1で鎌倉散策があり、中2ではアジア研修の事前学習としてのJICAやユニセフの訪問、中3ではさまざまな企業でテーマに基づいた学習を行う。理科の授業でも荒川上流の長瀞の地層岩石の観察がある。また、全学年を対象とする東京国立博物館や国立西洋美術館の見学やオペラ鑑賞も行っている。

ICTが自己解決能力の向上をサポートする

「世界に通用する人間になるにはオープンマインドが欠かせない」と語る小松校長
「世界に通用する人間になるにはオープンマインドが欠かせない」と語る小松校長

 最後の特徴は「生徒が自ら学ぶ学習スタイル」だ。これを実現するのが全教室に備えた電子黒板や、1人1台のタブレットだ。これらを日常的に活用することで生徒は自らの理解力、進度に合わせて自主的に学習する力が自然に養われ、学年を超えての先取り学習も可能になるという。「ICTによって授業はスムーズに進み、生徒たちの理解も深まります。電子黒板とタブレットというツールは、生徒が自己解決能力を身に付ける上で大いにサポートをしてくれると思います」と小松校長は話す。

 同校の授業時数は7時間授業が週2、3回あり、国語、数学、英語を中心に教育課程上の年間授業時数の1.3~1.5倍を確保している。特に英語の授業数は公立中学校の約2倍近くに及ぶという。

 「入学前の偏差値は50前後でも、武南で6年間学習すれば、国公立大、難関私立大にも合格する学力が身に付きます」と小松校長は請け合う。「少人数のクラス編成なので、誰もが主役になれる学校です。中学入試では筆記試験でうまく実力を出せない受験生のために、校長面接も実施しています。ぜひ本校の門をたたいてください」

 (文:田村幸子 写真:中学受験サポート 一部写真提供:武南中学校・武南高等学校)

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1265878 0 武南中学校・武南高等学校 2020/06/09 05:21:00 2020/06/09 05:21:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/06/20200608-OYT8I50022-T.jpg?type=thumbnail

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