渋渋の中学2年生が国連英検「特A級」に合格…国連英検

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 「国際連合公用語英語検定試験」(事務局・東京都中央区)の「特A級」に昨年、渋谷教育学園渋谷中学高等学校(東京都渋谷区)の島田絢菜(しまだあやな)さん(中2)が合格した。同検定は、英語力だけでなく、国連の活動や世界情勢などの知識も問う国内最高難度の検定として知られ、13歳での合格は快挙だ。同校からは2017年にも現在、高3の一瀬(いちのせ)ルアナさんが「特A級」合格を果たし、上位成績優秀者に送られる外務大臣賞も受賞している。2人に、受検の動機や勉強法、将来の夢などを聞いた。

英語資格試験のゴールとして国連英検にチャレンジ

特A級に合格し、外務大臣賞を受賞した一瀬さん(右)
特A級に合格し、外務大臣賞を受賞した一瀬さん(右)

 国連英検は、年2回、全国主要都市で実施される。特A級からE級までの6階級に分かれる。多くの大学で推薦入試・編入試験の評価資格として認められており、特A級合格者には国際公務員の登竜門「JPO派遣候補者選考試験」での加点が行われるという利点もある。

 渋谷教育学園渋谷の一瀬ルアナさん(高3)と島田絢菜さん(中2)は、共に帰国生のクラスに所属し、英語ディベート部のメンバーでもある。一瀬さん、島田さんとも、「国連英検」への初挑戦で特A級合格を果たしている。

 ――それぞれ、国連英検を受けようと思ったきっかけは何ですか。

 一瀬 実用英語技能検定1級はすでに取得し、TOEFLテストなどでも目標のスコアを達成していたため、英語力証明の一つのゴールとして、難度が高いとされる国連英検の特A級を受検することにしました。特A級を持っていることで、大学入試に役立つかもしれないという期待もありました。

 島田 4歳から6年間、家族とともにニューヨークで暮らしていたのですが、国連本部を見学に行く機会があり、国連の活動に興味を持つようになりました。私も英検は1級を取得し、英語力を証明するための次の目標として、国連英検特A級を目指しました。

 一瀬 私は4歳の時から6年間カナダ、2年間中国に住んでいました。渋谷教育学園渋谷に入学し、帰国生向けのディスカッションを中心とした英語授業を受け、英語ディベート部で国際大会に出場する機会もありました。国連英検受検は、そういった活動の延長にあったものです。

 島田 英語の授業でもディベート部でも、国際問題について学びながら自分の意見を述べる練習を行ってきました。それがそのまま国連英検の試験に役立ったと思います。

 ――国連英検の受検に向けて、どのような準備をしましたか。

 一瀬 インターネットでCNNのニュースを読んだり、アメリカの政治家のツイッターアカウントをフォローしたりして、常に最新の国際情勢に触れるようにしてきました。試験の2か月前くらいから、国連英検の過去問題を載せた問題集にも取り組みました。

 島田 国連英検の指定テキスト「わかりやすい国連の活動と世界」を読んで、国連の活動についての知識を得るようにしました。また、普段からアメリカの新聞「The New York Times」のニュースレターをメールで購読し、国際関係のニュースをダイジェストで読んでいます。私も過去問を始めたのは受検の数か月前です。

国際情勢に関する「自分の意見」が求められる

協会が発行している公式の過去問題集と指定テキスト
協会が発行している公式の過去問題集と指定テキスト

 ――実際に国連英検を受けてみてどう感じましたか。

 一瀬 特A級では、1次試験で国連に関する知識を問う問題と読解問題や英作文があり、2次試験では英語面接があります。作文の問題では、与えられたテーマに関して自分の意見を書くのですが、国連のどの機関がどういった活動をしているかを具体的に記し、一般論ではなく「自分」の考えが求められているように思いました。

 島田 国連の活動について問う問題では、語彙(ごい)や表現の仕方などを、正確に記憶している必要もあると感じました。

 ――特A級合格者の中でも特に成績優秀な人に送られる外務大臣賞を、一瀬さんは受賞したそうですね。

 一瀬 結果にはあまり自信がなかったので、驚くと同時にとてもうれしかったですね。面接官の方々と英語で質疑応答を行う面接のスコアがよかったので、それが評価されたものと思います。授賞式ではアメリカのハーバード・ビジネス・スクールに留学した方などとお会いする機会があり、とても刺激を受けました。

 島田 私も中学生のうちに合格できてうれしかったです。2次試験ではミャンマーの難民問題について尋ねられ、知識が十分ではないことも多かったのですが、学校のディベート部で、聞かれたことにパッと答えられる即興力を鍛えていたことが成功につながったと思います。

 ――これからの活動に、英語力をどう生かしていく考えですか。

各級の合格者全員に贈られる合格カードと問題帳
各級の合格者全員に贈られる合格カードと問題帳

 一瀬 大学は法学部を目指しています。英語で論文を書き、学術誌に掲載してもらうなど、これまでに鍛えた英語力を生かす場面はたくさんあると思います。将来の仕事として関心を持っているのは、国連の宇宙空間平和利用委員会です。さまざまな分野の専門家が集まり、宇宙空間利用のための技術開発や法律問題などについて検討している組織です。

 島田 私も、国連での仕事にとても興味があり、人権問題を扱ってみたいと思っています。海外の大学に進学することも考えていて、いずれ国連本部で働くことを希望しています。

 一瀬 日本では英語が使えるかどうかという以前に、政治や国際情勢について真剣に語ることが敬遠される風潮があるのが残念だと思っています。幸いにして私は、帰国生クラスや英語ディベート部の仲間と、インターネットで読んだニュースの内容について自分の意見を交換し合う機会があります。日本でも私たちのような若者が国際問題について語り合うことが普通に受け入れられ、ボランティアやインターンシップを通して社会に貢献することが、もっと評価されるようになれば、と思います。

 島田 小学生の時にアメリカから日本に帰ってきてからは、自分の考えを英語で言う環境がないのが寂しかったですね。今は、学校の英語の授業でディスカッションをしたり、プレゼンテーションをしたり、興味があることを自由に話す場があります。英語ディベート部は、大会前は準備に忙しく、普段の勉強との両立が大変です。やりたいことがたくさんあって時間が足りないのが今の悩みです。

 ――これから国連英検を受ける人たちへアドバイスをお願いします。

 一瀬 普段から英語のニュースをたくさん読むこと、そして、ただ読むだけでなく、「自分の意見」を持つことを心がけるようにしてください。

 島田 ニュースを読むにも、自分が本当に興味を持つことでないと、続きません。自分の興味に近い、身近なテーマから読み始めるといいのではないかと思います。

 (文:足立恵子 写真提供:日本国際連合協会)

 国際連合公用語英語検定試験について、さらに詳しく知りたい方はこちら

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1053115 0 資格・検定情報 2020/02/17 05:21:00 2020/02/18 10:34:19 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/02/20200214-OYT8I50008-T.jpg?type=thumbnail

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