雙葉出身のYouTuber女子にインタビュー(前編)…辛酸なめ子<19>

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 フランス大使館で催されたフランス観光地PRイベントに伺った時のこと。フランス人の中でフランス語を流暢(りゅうちょう)に操る若い日本人の女性がいました。不肖私はアテネ・フランセやアンスティチュ・フランセ東京にちょっと通って、挫折した過去があるので、フランス語ペラペラの彼女に、どちらで勉強したのか聞いてみると、「高校でフランス語を選択していたんです」とのことでした。「どちらの学校ですか?」「雙葉です」

 さらに、その左子さんという女性は「Natsumi Peneloppe」というハンドルネームでYouTubeチャンネルを持っていて、チャンネル登録数は2万人超え!ということが判明(アドレスはこちらです)。フランス語で、フランスの文化や語学、勉強法についてひとり語りを繰り広げていてすごいです(背景に映っているご自宅もきれいです)。雙葉出身のYouTuberでフランス語ができる左子さん、ニュータイプの女子校出身者として、改めてお話を伺わせていただきました。

YouTubeの中身もやっぱり雙葉らしく

 お会いしたのは左子さんと同級生のOさん。左子さんは中学からで、Oさんは小学校から雙葉だそうです。お二人とも容姿端麗でどことなくお嬢様感が漂っています。

 左子さんにYouTube活動について聞いてみました。雙葉出身でYouTuberになっている方はあまりいないですよね……?

 「部活の後輩でひとりYouTubeやってる子がいます。彼女はニューヨークに留学していて留学のティップスみたいなのを紹介しています」

 左子さんのフランス語もそうですが、基本、テーマは教育分野というのがさすが進学校です。

 「雙葉の校風が、それぞれ好きなことをやっても受け入れられる感じで、わりと自由なんです。在学中は芸能活動ができないけれど卒業後、歌手やモデルなどをやっている人もいますよ」

 左子さんの活動も同窓生たちに応援されていることでしょう。

 「パソコンのワードで台本を書いて、ちょっとずつしゃべってカットして撮影しています。5、6分の動画ですが、1分編集するのに1~2時間かけています。準備も含めると1本に10時間はかかっていますね」と、左子さん。見る側はスムーズに再生していますが、作る側はそんなに大変だったんですね。地道な作業にまじめに取り組む姿勢も雙葉で培われたのでしょうか……。「徳においては純真に 義務においては堅実に」という雙葉の校訓がよぎります。

 「フランス語を勉強している人たちに向けて、勉強したらこういう風に活用できるというアイディアを提供したいと思ってます。でも私もまだ勉強中で、今フランス語検定準一級なんですが一級目指してがんばってます」

 志が高すぎる……そして将来有望すぎる左子さんがまぶしいです。世の中に役に立とうという献身的な姿勢も雙葉生らしいです。

心も見た目も麗しい雙葉生

雙葉のお嬢様の大豪邸で飼われていた大型犬は、レオンベルガーという犬種だった(写真はイメージです)
雙葉のお嬢様の大豪邸で飼われていた大型犬は、レオンベルガーという犬種だった(写真はイメージです)

 もう一人の雙葉出身者、Oさんは小学校からとのことで、お嬢様だらけの環境だったのではないでしょうか。

 「私は庶民の方なんで。でも部活のあとのお泊まり会でいろんな人の家に行ったんですが、大豪邸でびっくりしたこともあります。見たことのない大きい犬が三匹いたり。たしかレオンベルガーという犬種でした」

 その種類、知らなかったです。調べたらかつて王侯貴族に愛された犬だそうで……。豪邸の防犯にもなりそうな大型犬ですね。

 「小学校から来る人はかわいい子ばっかりですよね。顔で選んでるって噂もあったくらいで(笑)」と、左子さんは指摘。

 たしかに雙葉出身は周りの知人を思い返しても美人が多い印象です。顔で選ばれているかどうかは謎ですが……きっと皆さん前世の行いも良いのでしょう。

 「あと、皆、だいたい言葉遣いがきれいです。ごきげんようとかはさすがに言わないけれど、ふとしたときに出てくる言葉が美しかったり。先生に暴言吐いたり汚い言葉は使わないですね」と、左子さんはおっしゃいます。

 「平均的な女子高生より優しい言葉を使ってたと思います。例えば、男っぽい言葉は使わない。『じゃねえじゃん』ではなく『じゃなくない?』みたいな」

 もちろん先生のことを「先公」と言ったりすることもないそうです。その言葉選びの美しさが、外見ににじみ出てさらにきれいに見えるのかもしれません。女性として見習わないと、と思わされます。

 皆、見た目や言葉遣いだけでなく心も美しく、いじめも基本的にはなくて平和な空気だったそうです。

 左子さんは「女子校は陰湿なイメージあるんですけど、そんなことはないです。もちろんグループはあったけど、みんなで1人をいじめるとかはなくて平和でした。お昼を食べるときのグループもいろんな種類があって、キャピキャピしてる校外に彼氏がいるグループや、漫画が好きで語り合ってるグループ、あとはスポーツや公演系の部活に属している人は部活単位で食べてました。それぞれ認め合っている雰囲気でしたね」とおっしゃいます。

 お昼一緒に食べるグループは、中高生だった時の懸案事項でした。活発な部活に入れば部活の人と一緒に食べられるという保証があって、処世術として良さそうです。

 ちなみにギャルはいたのでしょうか。

 「ギャルはいないです。 髪染めてる人はいなかったですね」

 不良行為をする人も……もちろんいないですよね。

 「そういった人はいないです」と笑顔で答えるOさん。

 「学校帰りにアイスを食べているのが見つかって怒られたり、そのくらいです」と、左子さん。

 平和でアットホームで心のきれいな人ばかりで、結界に守られた聖域のようです。

 そういえばちょっと前に四谷ですれ違った雙葉生が、自分が家で口ずさんでいた聖歌をお父さんが覚えてお風呂で歌っていた、というエピソードを話しているのが聞こえて、微笑ましくて心が癒やされたことがありました。心身を浄化したい時など、四谷方面に伺いたいです。

 前編で長くなってしまったので、次回の後編では雙葉の憧れの先輩との伝統のしきたりについてお届けいたします。

プロフィル
辛酸 なめ子( しんさん・なめこ
 漫画家・コラムニスト。東京都生まれ、埼玉県育ち。武蔵野美術大学短期大学部デザイン科グラフィックデザイン専攻卒業。近著は「大人のコミュニケーション術」(光文社新書)、「おしゃ修行」(双葉社)、「魂活道場」(学研プラス)など。

無断転載禁止
680847 0 マナビレンジャー 合格への道 2019/07/12 05:21:00 2019/08/30 10:45:40 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/07/20190708-OYT8I50061-T.jpg?type=thumbnail

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