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    社会に出ることを意識して活動中の大学生、前向きに働く若手社員らを紹介します。

    めざせ!観光タクシー

    日本交通 湯浅奈緒さん 26

    • 「最初はカーナビを見てもわからないほどの方向音痴でした。慣れてきた今は状況に応じて流すポイントを変えています」と話す湯浅さん(東京都内で)=萩本朋子撮影
      「最初はカーナビを見てもわからないほどの方向音痴でした。慣れてきた今は状況に応じて流すポイントを変えています」と話す湯浅さん(東京都内で)=萩本朋子撮影

    心がける最短距離

     2月から東京都内でタクシーの乗務員を務める。「自分の生活圏しか地理に不案内で、最初は指定された行き先に迅速に到着できるか不安でした」と話す。広い範囲を流して客を乗せ、乗務が終わった後は地図を見て最短距離を確認するようにしている。「これまで道に迷って叱られたのは一度きり。新人でも誠実に対応すればお客様に感謝されます」と自信を見せる。

     岡山県出身。海外旅行が好きで、大学時代は頻繁にアジアに一人旅に出かけた。就職活動では観光業界に興味を持ち、その中で、客の要望を聞きながら観光コースを組み立て、貸し切りのタクシーを運転して、客のガイドも務める「観光タクシー」の乗務員に魅力を感じたという。

     運転免許を取得したのは、日本交通から内定を得た後。乗務員になるには2種免許も必要で、2016年に入社後、2年近くは配車の指示などを行う無線センターに勤務した。

     乗車注文の7割はスマホのアプリ経由で、示された位置情報と実際に待つ場所が異なっても「お客様が確実に乗車できる連絡体制が不可欠でした」と振り返る。

     乗務員になった今は、東京五輪・パラリンピックが開かれる2020年を目標に、観光タクシーの乗務員になる資格取得の勉強を進めるほか、独学で中国語も学んでいる。

    外国客に思い出を

     タクシー業界は女性乗務員の新卒採用に力を入れており、「『おじいちゃんがやる仕事』という業界のイメージを変えてみたいですね」と話す。「1日仕事し次の日は休み」という働き方も気に入っていて「ジム通いやショッピングなど自分の時間が持てます」。大学時代に打ち込んだドラム演奏を続け、先輩社員らとバンドを結成、社内で演奏したこともあるそうだ。

     「学生時代の海外旅行がとても楽しかったので、今度は外国のお客様の思い出作りに貢献できたらいい。小回りのきくタクシーの利点を生かした観光コースを提案したいですね」と意気込んでいる。(金来ひろみ)


    ■内定までの軌跡

     2014年8月 食品会社のインターンシップ(就業体験)に参加
          秋頃 自己分析を始め、観光業界に興味を持つ
       15年3月 観光、運輸、物流に志望を絞り、
             約10社にエントリーシート(応募書類)を提出する
          6月 日本交通の1次面接を受ける
          7月 日本交通から内定を得る。社員から話を聞き会社の雰囲気にひかれ、
             入社を決める

    ■日本交通

     1928年創業。東京を中心にタクシー・ハイヤー事業を行う。本社は東京都千代田区。連結売上高631億円(2018年5月期、営業所など47の別法人を含む)。連結従業員数9830人(18年5月、同)。誠実で対人能力が高い人を求める。今春の新卒採用者数157人。

    2018年08月28日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun