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    大学生の就職活動に関する最新のニュースや話題を紹介します。

    都会の学生 地方に呼び込む

     地元の就職希望者が減少傾向の地方自治体などが、夏休みに都市部の大学生を地元のインターンシップ(就業体験)に招く取り組みが増えている。交通費や宿泊費を一部負担し、観光要素を加えたり、帰省に合わせて企業訪問ツアーを行ったりと工夫が凝らされている。(山田睦子)

    費用補助 「帰省兼ねて」インターン

    • インターンシップの合同説明会で、学生に参加を呼びかける山口県インターンシップ推進協議会の担当者(5月20日、東京都新宿区で)
      インターンシップの合同説明会で、学生に参加を呼びかける山口県インターンシップ推進協議会の担当者(5月20日、東京都新宿区で)

     5月下旬、東京都内で開かれたインターンシップの合同説明会。首都圏の企業に交じり、山口県内のメーカー、スーパー、ホテル、介護施設など500を超える企業などのインターンシップを紹介するブースも設けられた。県や地元の経済団体、大学でつくる「山口県インターンシップ推進協議会」があっせんし、夏休み中に3日以上の日程で参加できる。旅費や宿泊費は半額まで県が補助(旅費は往復3万円、宿泊費は計1万2000円が上限)するという。

     「出身者は帰省を兼ねて、山口と縁がない学生も旅行のつもりで来て就職先として関心を持ってもらえれば」と、協議会運営委員長の平尾元彦・山口大教授は話す。説明会に訪れた東京大3年の男子学生(21)は「地方創生に関心があるが、実態はあまり知らない。費用が半額出るならぜひ参加してみたい」と前向きだ。

     希望者は、同推進協議会のホームページでインターンシップを実施する会社の情報を確認。自分が通う大学の就職課を通じて申し込む。

    観光で地元の魅力アピール

     広島県は8月21日から5日間、県外の大学1~2年生が地元の複数の企業を見学し、若手社員と交流する「サマーワークショップ」を開く。交通費は全額助成し、広島で暮らす楽しさを紹介するプログラムも用意する。昨年は広島市の野球場「マツダスタジアム」を見学してもらった。「広島での就職を選択肢に入れてほしい」と県の担当者。県のホームページから応募できる。長野県が8月26日~9月1日に開く「信州エクスターンシップ」は、地元4社を訪問するほか、特産のリンゴのもぎ取りやそば打ちも体験できる。6泊の宿泊・食費込みで1万円。長野県や東京の説明会に出席し応募する。

     就職情報会社マイナビの調査では、来春卒業予定の大学生で地元就職を希望する人は51%で年々、減少傾向が続く。マイナビの担当者は「地元に志望する企業がないと思う学生が多いが、ないのではなく、知らないのが実情。気軽に参加できるインターンシップなどで地方の魅力を知ることも大事」と話している。

     地方で行われるインターンシップや、自治体による支援策の一部は、内閣官房「まち・ひと・しごと創生本部」の「地方創生インターンシップポータルサイト・地方公共団体一覧」で調べることができる。

    2018年06月19日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun