「通年採用」に関心強まる

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 大学生の就職活動で、企業が時期を問わずに採用する「通年採用」への関心が高まっている。就活日程は今の2年生以降、経団連に代わり政府主体で企業に順守を求めるが、形骸化は避けられず、将来は通年採用を導入する企業が増えるとみられるためだ。(佐藤寛之、恒川良輔)

柔軟対応 企業も学生もメリット

 ネット大手ヤフーに今春就職した古林せなみさん(26)は、大学院1年生のときに同社から内定を得て、入社1年2か月前に就活を終えた。その後は「大学院修了まで研究に集中することができた」と振り返る。

 ヤフーは2016年から通年採用を始めた。18~30歳ならいつでも応募できる。入社時期は4月と10月で、海外留学からの帰国学生らも確保している。

 フリーマーケットアプリのメルカリも通年採用を行う。今春入社した村上隆史さん(23)は、大学4年の2月にメルカリに応募し3月中旬に内定を得た。別のIT企業に内定していたが、「もっとスキルを磨ける会社を」と卒業直前に受け直した。「大半の企業が採用活動を終えた時期に、いつでも受けられる会社があって良かった」と村上さんは話す。

 メルカリは大学1年生でも内定を出すといい、採用担当の奥田綾乃さん(31)は「採用期間が限られると優秀な学生を獲得する機会を失う」と話す。一方で「早く内定を出すとあとで辞退される恐れもあり、内定者のフォローは必要」と課題を語る。

19年卒は26%「実施予定」

 リクルートキャリアの「就職白書2018」によると、18年卒の採用では19%の企業が通年採用を実施しており、19年卒では26%が「実施予定」と回答した。

 若者の再就職支援を行う人材紹介会社ウズウズの川畑翔太郎専務は「日本では大学卒業時に合わせて採用する新卒一括採用が一般的だが、チャンスが一度しかないため、入社後に早期離職する『ミスマッチ』の一因になっている。好きなタイミングで就活できる通年採用はもっと広がっていくのでは」と予想する。

 政府は当面、現行の就活日程維持を決めているが、新卒一括採用など日本の雇用制度の見直しも議論している。文化放送キャリアパートナーズ就職情報研究所の平野恵子・主任研究員は、「グローバル企業を中心に、通年採用を含めて多様な採用形態は広がるだろう。ただ、それ以外の企業や学生は政府が決めた日程を目安に動くのでは」と話している。

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