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    世界遺産

     

    奄美関係者ら前向き、世界遺産推薦取り下げ「準備期間もらった」

     国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)の諮問機関から、世界自然遺産への登録延期を勧告された「奄美大島、徳之島、沖縄島北部及び西表島」。政府が1日の閣議で推薦取り下げを了解したことで、目指していた今夏の登録はなくなった。ただ、自然遺産としての価値は認められていることから、関係者は一様に取り下げを前向きに捉えていた。

     奄美大島エコツアーガイド連絡協議会長の喜島浩介さん(67)は「奄美の環境をどう守っていくのか、具体的な方策を考える準備期間をもらったと理解している」と強調。NPO法人「徳之島虹の会」事務局長の美延睦美さん(55)も「住民の協力態勢は十分でなく、地元は国や県の方針を見守るだけだった。再度、自然保護のあり方を皆で考えられればいい」と話した。

     ノネコ問題に取り組む「奄美猫部」の久野優子さん(44)は「準備期間が足りていないと感じていた」と振り返り、「(登録という)ゴールを先に決めるのではなく、中身をしっかり整えた上で、再登録にむけた取り組みを進めてほしい」と注文を付けた。

     奄美市の朝山毅市長は「全く悲観することではない。(取り下げは)早期の登録実現を目指すためのベストの判断」とコメント。大島郡町村会長の伊集院幼・大和村長は「生物多様性などで一定の評価を得ている。早期登録実現に向けた『再出発』と位置づけられる」との談話を出した。

    2018年06月02日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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