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    世界遺産

     

    世界遺産記念、崎津3宗教「ご朱印」発布

    • 「崎津3宗教のご朱印」を発布された中村市長。左端が崎津教会のご朱印
      「崎津3宗教のご朱印」を発布された中村市長。左端が崎津教会のご朱印

     世界文化遺産に登録された「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産となった熊本県天草市の崎津さきつ集落で、集落内の仏教、神道、キリスト教の各施設を巡った記念として、3宗教のそれぞれのご朱印を発布する珍しい取り組みが始まった。

     ご朱印は本来、寺院と神社を参拝、参詣した証しとして授けられ、教会が発布するのは異例。崎津集落では、曹洞宗普応軒、崎津諏訪神社、崎津教会を巡れば、専用のご朱印帳(500~1500円)に、3か所それぞれのご朱印を各200円で押印してもらえる。

     天草地域では、大正期から戦前にかけて霊場を巡る天草版「お遍路」が盛んだった。戦後に廃れたが、2014年に「天草八十八か所霊場」として復活。年間、400~500人の巡拝者が地域内の霊場を巡っている。

     崎津集落では、普応軒が八十八か所霊場の札所で、巡拝者はその足で、近くの崎津諏訪神社や崎津教会も訪れる人が多い。

     今回の取り組みは、八十八か所霊場のガイド役「先達会」が発案。「250年間の禁教下で、仏教徒や神道の信者が密告することなく、『潜伏キリシタン』が続いた。世界遺産登録は、3宗教が支え合ってきた絆が評価された」と、崎津教会に説明してご朱印発布の快諾を得た。

     発布が始まった7月29日は、天草市民を中心に、白装束のお遍路姿の巡拝者ら約70人が3施設を巡回。崎津教会では、祭壇の前で一行が般若心経を唱え、渡辺隆義主任司祭から、祝福の祈りを受けた。

     「崎津3宗教のご朱印」第1号の発布を受けた中村五木市長は「世界遺産登録後の地域のにぎわいを一過性に終わらせないよう、各宗教の枠を超えた取り組みを後世に継承したい」と話した。

     集落内の3施設を巡って希望すれば、誰でも3か所のご朱印をもらえる。押印は普応軒で一括して行っている。問い合わせは、先達会(0969・23・3276)へ。

    2018年08月03日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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