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    歴史・文化財

    権現脇倒木痕4000年前と判明、眉山の噴火が原因…南島原市教委発表

    • 倒木痕の発掘調査の様子(南島原市教委提供)
      倒木痕の発掘調査の様子(南島原市教委提供)

     長崎県南島原市教委は13日、同市深江町大野木場の権現脇ごんげんわき遺跡で多数見つかっていた倒木痕が、眉山の噴火活動で生じたことが確定的になり、約4000年前の縄文時代のものと判明したと発表した。

     水無川上流の標高約200メートルにある同遺跡では、2002~16年度に発掘調査が行われ、縄文~弥生時代の土器や石器などが10万点以上出土している。これまでの調査では、倒木痕は眉山の噴火が起源で、約4000~6000年前のものと推定されていた。

     市教委によると、調査した約2万5000平方メートルの範囲で発掘された倒木痕の穴は78基あり、直径7・9~1・5メートル、深さ1・5~0・4メートル。これまでの調査結果を分析したところ、このうち59基については、地層の傾きから、眉山がある北側から南側に放射状に倒れた状況が確認された。高温の火山噴出物が吹き付ける「火砕サージ」の発生源が眉山にあることが裏付けられたとしている。

     また、倒木痕で見つかった炭化木で放射性炭素年代測定を実施した結果、倒れたのは約4000年前であることが分かった。

     市教委文化財課の本多和典学芸員は「火山活動に伴う倒木痕は全国的にもまれで、秒速50メートル以上の爆風が襲ったと推定される。今後の防災の観点からも参考になるのではないか」と話している。

    2018年09月14日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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