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    伝統・習俗

     

    児童「見島のカセドリ」披露、保存会が指導何度も練習…佐賀の小中一貫校

     国連教育・科学・文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録される見通しとなった「見島みしまのカセドリ」(佐賀市蓮池町見島地区)について、地元の佐賀市立小中一貫校芙蓉校の5年生7人が27日、これまでに学んだ成果を同校で初めて披露した。指導してきた見島カセドリ保存会のメンバーは「少しずつ本物に近づいてきた」とうれしそうに語った。

     「見島のカセドリ」は300年以上にわたって見島地区で受け継がれている神事。未婚の青年2人がかさをかぶり、みのを身につけて、神の使いである「カセドリ」にふんする。飛び込んだ家や神社の床を青竹で打ち付けて悪霊をはらい、家内安全や五穀豊穣ほうじょうを願う。カセドリ役のほか、ちょうちん持ちや天狗てんぐ持ちの役など計9人からなり、毎年2月の第2土曜日に行っている。

     この日は芙蓉校の文化発表会と蓮池町の歴史文化祭が合同で行われ、5年生が自分たちで作った笠やみのなどを身につけて神事の流れを再現、それぞれの役割を熱演した。カセドリ役の2人は、本物さながらの機敏な動きを見せ、見守った他学年の児童や住民らから大きな拍手がわき起こった。

     5年生は総合学習の時間などに見島カセドリ保存会の武藤隆信会長(65)から、歴史や言い伝えのほか、細かい動きなどを学び、体育館で何度も練習を重ねて本番を迎えた。

     保存会の前会長、福成和彦さん(66)は「一生懸命演じている子どもたちの姿がとても良かった。これからもっと練習してほしい」と目を細めた。練習を支えてきた担任の牟田口高志教諭(53)も「これを機に地域の伝統を学んで誇りを持てるようになってほしい」と笑顔を浮かべていた。

     指導のため、何度も学校に通ったという武藤会長は「地元の若者に『伝承しよう』という気持ちが薄れていると感じていた。小さい頃から親しみ、大切な行事だと知ることで、守っていく雰囲気を広げてほしい」と期待を込めた。

    2018年10月28日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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