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    物流混乱長期化か、山陽道復旧に1週間・フェリーに荷物殺到…西日本豪雨

     西日本豪雨の影響で物流網の混乱が続いている。中国地方では広島県を中心に物流の大動脈である高速道路や鉄道路線に被害が出ており、運送業者の間で、代替策としてフェリーを使ったり、中国山地を貫くように走る中国道に迂回うかいしたりする動きが出ている。

     九州方面へのフェリーが発着する大阪南港では10日午後、乗船を待つ大型トラックが列を作った。静岡県から福岡県にアルミ製品を運ぶ運転手の服部信さん(58)は、中国地方の渋滞を避けるためフェリーを選んだといい、「九州も激しい渋滞が予想される。船内で少しでも体を休めたい」と話した。

     大阪・神戸と九州を結ぶ航路を持つ「フェリーさんふらわあ」は9日以降、一部の乗船予約を断らざるを得ない状況が続く。普段フェリーを使わない運送業者からの問い合わせが増えたといい、土日だった7、8日には取り扱う貨物が2~3割増えた。大阪と北九州を結ぶ航路の「名門大洋フェリー」でも運送業者からの問い合わせが増えた。

     西日本高速道路によると、山陽道は全線再開まで1週間程度かかる見込みだ。JR山陽線も広島県内の区間で被害が出ており、全線が復旧するまでにかなりの時間がかかる見通しだという。

     JR貨物によると、同線を走行する貨物列車の運休も続く。西濃運輸は貨物列車の輸送が止まった影響で、東日本全域で九州向けの荷受けを見合わせている。

     国土交通省は、物流正常化に向けた取り組みに乗り出した。大型コンテナを運ぶトレーラーなどの大型車両を走らせる場合に必要な許可について、岡山、広島、愛媛、福岡の4県を発着する場合は優先して手続きを進めることとした。手続きを迅速化し、貨物の流れを一刻も早く元に戻すのが狙いだ。

    2018年07月11日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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