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    芭蕉に影響、連歌師・西山宗因の書公開へ…八代市立博物館

    • 寄贈された西山宗因の短冊
      寄贈された西山宗因の短冊

     八代で青年期を過ごし、俳人・松尾芭蕉にも影響を与えた連歌師・西山宗因(1605~82年)の自筆の書5点を、八代東ロータリークラブ(大渕正之助会長)が熊本県八代市立博物館に寄贈した。同博物館は来年4月に開く所蔵名品展で公開する予定。

     同博物館によると、宗因は15歳の時、八代城の城代だった加藤正方まさかたに仕えて連歌を学び、29歳まで八代で過ごした。加藤家の改易で1633年に八代を離れ、京都、大坂で連歌師として名をはせた。俳諧師としても活躍し、井原西鶴や松尾芭蕉に影響を与えた。芭蕉に「宗因がいなければ、これまでの俳諧の流れは生まれなかった」と言わしめたという。

     同クラブが寄贈したのは、句を記した短冊3点と書簡、他者の俳諧の評価を記した評点の計5点。東京の古書店から購入し、同クラブの創立30周年記念事業として贈った。

     短冊は「山かぜや旅人の夢を紙子夜着」「窓梅改暦すでに異なり」「引幕や釘貫松茸紅葉狩」。書簡は、晩年の大坂での多忙な生活ぶりがうかがえる内容となっており、評点からは宗因の豊かな教養とセンスが感じられるという。

     博物館所蔵の宗因関係の資料は、これで計27点となった。書簡と評点は初の所蔵品となる。同市内で11月に行われた寄贈式で、大渕会長は「八代が生んだ宗因を市民、特に子どもたちに知ってもらい、後世まで偉業をたたえたい」とあいさつ。目録を受け取った博物館の松井葵之みちゆき館長は「八代の歴史と文化を全国に発信したい」と述べた。

    2018年12月14日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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