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    杉内「幸せな野球人生」引退会見

    • 記者会見で笑顔を見せる杉内投手
      記者会見で笑顔を見せる杉内投手

     巨人の杉内俊哉投手(37)が12日、都内のホテルで記者会見を開き、今季限りでの現役引退を表明した。2015年秋に右股関節の形成手術を受けて復帰を目指してきた。左肩も痛めて一軍登板から遠ざかり、「潮時と思った」と決断したという。17シーズンで142勝77敗の成績を残したほか、沢村賞、パ・リーグ最優秀選手賞にも輝いた。

     涙あり、笑顔ありの会見では、「子供の時に夢見たプロ野球選手が一生続くものと思いたかった」と寂しそうな表情を見せつつも、「素晴らしいチームメートに出会って本当に幸せな野球人生だった。ファンの皆様、最後までずっと応援していただいて感謝しています」と頭を下げた。

    ◆負けん気人一倍

     「心から……」と言いかけた杉内は、言葉を詰まらせ涙をぬぐった。引退を決断した理由を語る時だ。沈黙の後、続けた。「心から、後輩を応援するようになった。勝負師として違うかなと感じた」。人一倍の負けん気でマウンドに立ち、勝負にこだわり続けた心根が最大の武器ではなかったか。

     ダイエー時代の2004年、自身のふがいない投球に腹を立て、試合中にベンチを殴って両手を骨折。それも闘争心の表れなら、翌05年の姿もそうだ。リーグMVPと沢村賞に輝く奮迅の働きで、故障でチームに迷惑をかけた借りを返した。

     最後までマウンドは怖い場所だった。「緊張して重圧を感じて、怖い中でマウンドに上がる。投げるのが怖くて眠れない日々も過ごした」。それは、強い責任感の裏返しでもあった。

     キャッチボールのような脱力したフォームを意識。打者の体感速度が増すような直球と、曲がり始めや曲がり幅までこだわったスライダーを操った。リハビリ中でも多くの若手に助言を請われた左腕。最後まで存在感があった。

    2018年09月13日 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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