避難所生活 注意点は

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 台風19号の被害を受け、避難所での生活を余儀なくされている人たちも多い。配慮が必要な高齢者や赤ちゃんなどの過ごし方の注意点をまとめた。(大石由佳子、矢子奈穂)

高齢者…水分取る 体動かす

避難所となったスポーツ施設で食事をする高齢者ら(15日、長野市で)=村上愛衣撮影
避難所となったスポーツ施設で食事をする高齢者ら(15日、長野市で)=村上愛衣撮影

 高齢者の避難生活では、健康管理と、体力低下を防ぐことを意識したい。

 兵庫県立大学地域ケア開発研究所では、ホームページ「命を守る知識と技術の情報館」(http://www.coe-cnas.jp/)で必要な対処を紹介している。研究員の松尾香織さんは「断水が続く地域も多いが、水分摂取を心がけてほしい」と話す。高齢者は特に、トイレの回数を減らそうと摂取を控えがちだが、脱水や便秘になりかねない。水分はなるべく取り、トイレは我慢しない。助けが要る人は、周囲にためらわずに相談する。

 感染症予防のために手洗いやうがい、歯磨きは大切だが、水が使えないなら、除菌用ウェットティッシュや口腔こうくう洗浄液などを活用する。食事量はなるべく減らさず、食べにくい人は、汁気の多い缶詰や栄養補助ゼリーなどで補う。

 避難生活では、動かずにじっと過ごしてしまいがちだ。動かないと体が急速に衰え、歩くのが難しくなったり便秘や不眠になったりする恐れもある。散歩や体操の時間を作るようにし、周囲も積極的に声をかけたい。「例えば、つえを用意してあげるなど、本人が出来ることは自分で行えるように環境を整えてほしい。動かない生活は、意欲の低下など精神面にも影響する」と松尾さんは話す。

 認知症の人は環境の変化についていくのが難しいため、周りの配慮が必要だ。一般社団法人「日本認知症ケア学会」(http://www.chihoucare.org/)は、「認知症の人と家族のための避難所での支援ガイド」を公開。「落ち着く静かな環境」「顔見知りの人が近くにいるといい」などポイントを挙げつつ、福祉避難所が開設されていれば、早めに移動するよう助言している。

 

乳幼児…体温める 食器消毒

 公益社団法人「日本栄養士会」(https://www.dietitian.or.jp/)は、避難所での乳幼児や妊産婦などの栄養や生活に関する冊子を作り、ホームページで公表している。

 赤ちゃんにミルクを与える際に哺乳瓶がないなら、赤ちゃんを縦抱きして、紙コップやカップ、スプーンで飲ませることができる。これらの食器はよく洗い、なるべく熱湯消毒して使う。調乳でペットボトルの水を使う場合は、硬水は腎臓への負担が大きいため避ける。液体ミルクは、飲み残しは与えない。

 赤ちゃんの体温は外気温に影響されやすいので、毛布や新聞紙などを巻いて抱っこして温める。

 離乳食には、炊き出しのみそ汁や煮物などが活用できる。妊婦や授乳中の母親は、十分な栄養を必要とするので、不足しがちな野菜や果物はジュースで補うなど工夫する。

 同会は、被災地のある宮城、福島、茨城、長野県に「特殊栄養食品ステーション」を設け、必要な人にミルクや離乳食、アレルギー対応食、高齢者向けの流動食を配布している。問い合わせは同会(03・5425・6555)。

 子どもが遊べる場所も必要だ。被災地で子どもの支援を行う公益社団法人「セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン」の赤坂美幸さんは「子どもにとって遊びは、ストレス軽減や心のケアになるが、遊び場の確保は後回しにされやすい」と指摘する。

 内閣府は避難所運営の指針で、授乳室や子どもの遊び場の整備など、女性や子どもへの配慮を求めている。担当者は「避難所の運営には女性が積極的に関わってほしい。困ったことがあれば遠慮せずに声をあげて」と話す。

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852190 0 ライフ 2019/10/19 05:00:00 2019/10/19 10:14:58 2019/10/19 10:14:58 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/10/20191018-OYT8I50086-T.jpg?type=thumbnail

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