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YOSHIKIさん、海外で気づいた日本のルーツ

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昨年10月の東京コレクションでオープニングを飾ったYOSHIKIさん=稲垣政則撮影
昨年10月の東京コレクションでオープニングを飾ったYOSHIKIさん=稲垣政則撮影

 日本の伝統文化「着物」の新たな魅力を発信する人たちがいる。その一人、ロックバンド「X JAPAN」のリーダー・YOSHIKIさんが読売新聞の取材に応じ、自らの着物ブランド「YOSHIKIMONO」に込めた思いを語ってくれた。(聞き手・生活部 及川昭夫)

海外で気づいた「呉服屋の長男の使命」

昨年10月のショーで披露された「YOSHIKIMONO」の作品(稲垣政則撮影)
昨年10月のショーで披露された「YOSHIKIMONO」の作品(稲垣政則撮影)

――ご自身にとって、着物はどんな存在ですか?

YOSHIKIさん 僕は呉服屋の長男として生まれ、将来は継ぐんだろうなと思っていました。結局、ミュージシャンになりましたが、ロサンゼルスを拠点にして25年以上たち、海外にいればいるほど、「日本の美」とか「日本の文化」をとても大切なものと感じさせられてきました。やっぱり着物というのは、日本の美しい文化のひとつですね。それを、僕が呉服屋の長男の使命として形にしたい。着物という日本の文化を大切にしたいと、海外に身を置くことで、なおさら強く思うようになったんです。

――海外で活動するようになったことが大きかったのですね。

YOSHIKIさん 海外にいて、着物に限らず日本の文化、日本の美しさをとても考えるようになりました。アーティストとして活動をしていて、ファッション関係のお話もたくさんいただきますが、自分のルーツはやはり着物なのかもしれませんね。

昨年10月のショーで披露された「YOSHIKIMONO」の作品(稲垣政則撮影)
昨年10月のショーで披露された「YOSHIKIMONO」の作品(稲垣政則撮影)

――コミックを描くなど斬新な着物もありますが、普段からデザインのために意識している大切なことはありますか?

YOSHIKIさん 「着物というものは特別な機会に着るもの」と、多くの人は、そう認識していると思うんですよね。その意識を変えたいと思っています。そして、できれば着物業界全体を盛り上げたいとも思います。

 伝統的な着物もたくさん作っているのですが、今の若い世代の人たちに対してもアプローチしたいと考えた時に、まずは「ロックテイスト」と「着物」という、両極端な存在と思われているものを融合していこうと思いました。着物というものは何百年も続いていますが、サステナビリティー(持続可能性)という観点からも、今現在のみなさんに、着物をもう一度考えてもらえる機会になればと思っているところです。

新たな創造への挑戦続けたい

昨年10月のショーで披露された「YOSHIKIMONO」の作品(稲垣政則撮影)
昨年10月のショーで披露された「YOSHIKIMONO」の作品(稲垣政則撮影)

――斬新なアイデアを次々と生み出されていますね。

YOSHIKIさん 何かを生み出す活動をされている方々は、多分皆さん、色んなことを頭に浮かべながら創作活動をしていると思うのですが、僕は色んな思い浮かんだイメージというものを落とし込む場所が音楽だったんです。今はそれが広がりつつあり、その中にこの着物があるということですね。僕はアニメーションとも関わり合いがあり、人気漫画・アニメ「進撃の巨人」のテーマ曲や、他にもアニメ映画の主題歌などを書かせていただいているのですが、音楽を作っている時は色んなことを考えながら作っています。

昨年10月のショーで披露された「YOSHIKIMONO」の作品(稲垣政則撮影)
昨年10月のショーで披露された「YOSHIKIMONO」の作品(稲垣政則撮影)

――音楽の世界でクラシックとロックを融合させたように、着物とロックを融合させるということですね。

YOSHIKIさん 僕が音楽業界に飛び込んでいった時、すごくヘビーな激しい音楽をやっているのに、「なんでメイクしているんだ?」とか評論家の方々にズタズタにされたんです。僕は「X JAPAN」でピアノを弾いたりもして、「あなたたちは一体何がやりたいんだ?」と、本当にもうトコトン批評されたんです。ですが、僕たちのこのような姿勢がビジュアル系というジャンルの創造につながり、気がついたら認められていました。同じようにアメリカに最初に来た時も、「何をやりたいんだ?」と業界の関係者からすごく批評されたんですが、気がついたら今のジャンルを認めるようになってくれた。

 僕はファッション業界ではまだまだ新米なので、多分、着物についても、いい意味でも悪い意味でも色んな評価をされると思うんですが、そこは昔のように真摯しんしに受け止めるつもりです。そして、この挑戦をやめるのではなく、続けていきたいと思っています。

――今年は東京五輪・パラリンピックが開かれる2020年。東京、そして日本が注目される年です。

YOSHIKIさん 僕は近道はないと思っていて、短期間で何か物事が急に変わるとは思えないんです。やはり日頃の積み重ねが大切だと思うのです。ただ、色んな意味で節目の年だとは思いますので、僕に限らず日本の皆さんが、これまで努力してきたことを発揮しなければいけない年なのではないかと思います。

 何年、何十年と努力してきた人はたくさんいると思いますし。僕も2020年は今までの知識と努力をある種の形にできればと思っています。着物は本当に日本の大切な文化の一つなので、賛否両論あるとは思いますが少しでも貢献ができれば。今年は、世界展開をしていきたいと考えています。

――最後に読者へのメッセージをお願いします。

YOSHIKIさん 僕は「不可能なものは何もない」「夢は見るものじゃなく形にするもの、実現するものだ」というふうに思っているのですが、そういう意味でこの2020年、皆さんが思い描いている夢を実現できるように。僕も一緒に頑張ります。皆さんも頑張っていただければと思います。

 「新時代の着物」の記事はこちら

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979043 0 ライフ 2020/01/01 05:01:00 2020/01/01 12:06:16 2020/01/01 12:06:16 昨年10月の東京コレクションでオープニングを飾ったYOSHIKIさん=稲垣政則撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/12/20191231-OYT1I50036-T.jpg?type=thumbnail

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