手抜きではない、家庭料理は「一汁一菜」…料理研究家が太鼓判

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 新型コロナウイルスの影響で、食をめぐる風景が変わった。外食を控え、自宅での食事が当たり前になったが、料理の回数が増えて作り手の負担となっている。多くの人を縛るのは、「家庭料理はかくあるべし」という固定観念だ。食文化を見続け、日本らしい食を提案する料理研究家の土井善晴さんはもっと日本人が生きやすくなるために、「一汁一菜」というシンプルなスタイルで「食の初期化」を説く。家庭料理の世界から見た日本社会の変化と多様性について語ってもらった。(編集委員 宮智泉)

家庭料理の豪華さが当たり前に

仕事場には、書家の石川九楊さんが書いた「一汁一菜」の文字。「新型コロナウイルスで、仕事に出かけることもなくなり、生活は一変。こもっている生活でこれまで見えなかったものが見えてくる」=岡本寿氏撮影
仕事場には、書家の石川九楊さんが書いた「一汁一菜」の文字。「新型コロナウイルスで、仕事に出かけることもなくなり、生活は一変。こもっている生活でこれまで見えなかったものが見えてくる」=岡本寿氏撮影

 新型コロナウイルスの感染拡大は、食生活に大きな影響を及ぼしています。自宅で過ごす時間が圧倒的に増え、特に女性が家族のために食事を作る回数が増えました。SNSでは、「大変だ」「料理なんかしたくない」という内容のつぶやきもたくさん見かけます。女性が悲鳴を上げている。それでもなおかつ「料理を作らなければならない」と思っています。

 日本社会が食べることに困らなくなり、ぜいたくが当たり前になって、家庭の中まで入り込んできた。レストランで食べる料理のように、味付けや完成度までが家庭料理の基準になってしまっているのです。

 昭和時代は男性が働き、女性が家を支えるという、分業ができていました。その後、女性が外で働くようになり、一層忙しくなったにもかかわらず、家庭料理というもののハードルが非常に高くなっていきました。

 よく野球選手やアスリートと結婚した芸能人が、いかに品数多く料理を作るかを誇ります。いつの間にかこうして食卓に並ぶ料理の品数が多いことや豪華であることが当たり前になった。そして、食べる人ばかりが偉くなっている風潮があります。

 2016年に「一汁一菜でよいという提案」という本を書きました。

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1251270 0 ライフ 2020/05/31 08:27:00 2020/05/31 13:20:06 2020/05/31 13:20:06 料理研究家の土井善晴さん=写真家の岡本寿さん撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/05/20200527-OYT1I50039-T.jpg?type=thumbnail

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