ポテサラ論争を解説…「暴走老人!」作家が語る「高齢シングルがキレない方法」

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 新型コロナウイルスが私たちの生活を一変させて半年あまり。緊急事態ではないけれど平時でもない「ウィズコロナ」状態は、当分続きそうだ。「暴走老人!」「この先をどう生きるか」などの著書を通じて、老年の孤独との向き合い方を論じてきた作家の藤原智美さんに、シングルはこの事態にどう生きたらよいのか、相談してみた。(編集委員 片山一弘)

スポーツジム通い…習慣が途切れると再開にエネルギー

 ――コロナの流行で、生活に変化はありましたか。

 「僕は10年ほど前からスポーツジムに週3回くらい通っています。緊急事態宣言でジムが休業したため中断し、8月頃から再び通い始めました。行くのは昼間なので、顔を合わせるのは高齢の会員が多いのですが、ヨガ教室の参加者はコロナ以前の3分の1くらいになりました。ジムが予約制になるなど通いづらくなったのは確かですが、理由はそれだけでもなさそうです。習慣が途切れると、再開するにはすごくエネルギーがいりますから」

画像はイメージです
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 ――それは私も身に覚えがあります。

 「もともと『外出するのはジムに来る時くらい』という人もいた。コロナをきっかけに、ひきこもってしまった高齢者もいるかもしれません。以前から、高齢者が図書館やショッピングモールを占領していると言われていたけれど、今はそれらの施設にも利用制限があり、本当に行き場がなくなっている。それだけに、家の中でどう過ごすかが大事になっています」

家事を本気で…ネットは能動的に

 ――「この先をどう生きるか」でも、老後を充実させるには家事が大事、と書いていますね。

 「家事を本気でやれば、手間も時間もかかります。僕はコロナで家にいる間に、魚をおろせるようになろうと、包丁を研ぐところから始めて、三枚におろしたり、アジのたたきを作ったりしています。高級な包丁や食材でなくていい。上達すると、家事をすること自体が面白くなる。行為が価値を持つわけです」

 ――現役世代も、在宅勤務など家で過ごす時間が増えました。リタイア後の予行演習になったかもしれません。

ふじわら・ともみ 1955年、福岡市生まれ。90年に「王を撃て」で小説家デビュー、92年に「運転士」で芥川賞受賞。ノンフィクションも手がけ、2007年には「暴走老人!」がベストセラーに。 田中秀敏撮影
ふじわら・ともみ 1955年、福岡市生まれ。90年に「王を撃て」で小説家デビュー、92年に「運転士」で芥川賞受賞。ノンフィクションも手がけ、2007年には「暴走老人!」がベストセラーに。 田中秀敏撮影

 「社会的に有意義な何かを成し遂げるのも、もちろん大事ですが、その前に自宅や生活を充実させた方がいい。特に高齢のシングルにとっては、日常生活の質をどう高めるかと考えた時、家事は9割くらいを占めるはずです」

 ――老後に孤独に直面する、というのは、シングルにも既婚者にも起きることですか。

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1518879 0 ライフ 2020/10/03 09:41:00 2020/10/05 09:56:46 2020/10/05 09:56:46 シングル 作家の藤原智美さん(23日、東京・大手町で)=田中秀敏撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/09/20200929-OYT1I50065-T.jpg?type=thumbnail

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