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[辻希美さんの思い出の味]義母直伝の牛すじ煮込み…家族が喜ぶ 原点のひと皿

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 15年ほど前に、大阪の夫の実家で食べた「牛すじ煮込み」は忘れられない味だ。

「エプロンをつけるとスイッチが入ります。たくさん食べてくれるのはうれしいですね」=佐藤俊和撮影
「エプロンをつけるとスイッチが入ります。たくさん食べてくれるのはうれしいですね」=佐藤俊和撮影

 19歳で俳優の杉浦太陽さんとの結婚を発表して間もなく、義母が振る舞ってくれた。初めて食べた牛すじ煮込みはトロトロの食感、しっかりしみ込んだ甘じょっぱい味。夫の大好きな一品だという。「こんなおいしいものを食べて育ったんだなあと思い、お袋の味にあこがれました」

 当時は料理が全くできなかったが、義母から作り方を教えてもらった。牛すじは圧力鍋で下ゆでし、水でアクなどを洗い流して細かく切る。味がしみこみやすいよう手でちぎったこんにゃくを、ニンジンやゴボウなどと一緒にコトコト煮込む。しょうゆ、砂糖で味付けし、最後に赤みそと白みそを加えるのが、料理上手な義母流だ。

 「旦那さんや生まれてくる子どものために、料理をがんばりたい」。義母や実母に料理を習うようになった原点のひと皿でもある。

 中学入学直後に、アイドルグループ「モーニング娘。」に加入し、「ミニモニ。」などのユニットでも活躍。親しみやすい歌とダンスで一世を 風靡ふうび した。

 現在は、長女(13)、長男(10)、次男(8)、三男(2)を育てながら、ママタレントとして活動する。2年前に始めたユーチューブのチャンネルでは、自宅で料理を作る様子も配信。飾らない人柄がにじみ出る動画が支持されている。

 育ち盛りの4人の子どもたちは食欲旺盛で、1日に8合の米を炊く。牛すじ煮込みも、家族みんなが喜ぶ定番メニューとなった。調味料は目分量、鍋からあふれそうなほどたくさん具材をいれるなど、大ざっぱな自分流にアレンジしながら。夫は、冷蔵庫に入れた牛すじ煮込みの煮汁が固まった「煮こごり」が好物。子どもたちには、牛すじ煮込みを入れたカレーが人気だ。

 「たまには誰かに作ってもらいたいと思うこともあるけれど、私にとって料理は、家族への愛情表現なんです」

 これから先の子育てでは、反抗期など、難しい時期もあるだろう。気の利いた声かけはできなくても、心がほっとする我が家の味をいつでも作ってあげたい。

 面倒見のいい義母直伝の牛すじ煮込みから、料理の味わいだけでなく、母親として大切なこともたくさん教えてもらった。(谷本陽子)

  つじ・のぞみ  タレント。1987年、東京都生まれ。2000年に「モーニング娘。」第4期メンバーに選ばれデビュー。04年のグループ卒業後はバラエティー番組などで活躍。著書「大好きな人と結婚した、その後。」(講談社)を今月出版した。

[おかわり]駄菓子「ブタメン」は格別

 「私、駄菓子で育ちました」と辻さん。小学校高学年の頃、放課後は小銭を握りしめ、毎日、地元の駄菓子屋に通った。店で湯を注いでもらい、前の駐車場で友達と食べたカップ麺「ブタメン」の味は格別だった。

 きなこ棒などを買って、当たりが出たときは大喜び。「狭い駄菓子屋には、夢が詰まっていました」。子どもにもドキドキと楽しさを経験させてあげたいから、大人になった今は、親子で時々訪れている。

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2140211 1 ライフ 2021/06/21 05:00:00 2021/06/21 05:00:00 2021/06/21 05:00:00 タレントの辻希美さん(1日午後1時48分、東京都文京区で)=佐藤俊和撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/06/20210620-OYT8I50024-T.jpg?type=thumbnail

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