年々早まる「狂騒曲」…来春の新1年生のラン活、早くも過熱

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 [New門]は、旬のニュースを記者が解き明かすコーナーです。今回のテーマは「ランドセル」。

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 間もなく入学シーズン。新1年生が背負うランドセルの色や機能は多様化し、価格も上昇している。親らがランドセルを選び、購入する活動は「ラン活」とも呼ばれて過熱し、早くも2023年に入学する子供をターゲットに商戦が始まった。

元々は軍人用 使用義務はなし

 独特の箱型で、背負って使うランドセルは日本独自の製品で、歴史は古い。初めて学校が採用したのは、学習院(東京)だ。学習院百年史によると、1885年(明治18年)、学用品を持ち運ぶため、「 はい のう」を採り入れた。背のうは軍人らが背負って使う箱型のカバンで、オランダ語で「ランセル」と呼ばれていたため、ランドセルという言葉が生まれたとされる。文部科学省によると、小学生がランドセルを使わなければいけないという規定はない。

多色化 軽量化

 ランドセルの色は、かつて「男子は黒、女子は赤」が一般的だったが、今では子供が好きな色を選ぶ。「多色化元年」は、2001年。イオンが発売したランドセルは24色をそろえ、ランドセル工業会の林 州代くによ 会長(66)は「業界に激震が走った」と話す。その後、老舗にも多色化が広がった。

 工業会が21年に入学した子供を持つ親らに調査したところ、女子では、紫や薄紫、赤、桃色がそれぞれ約2割と、自分が好きな色を選ぶ傾向が顕著だった。男子は、黒色が61%を占めたが、前年比で9ポイント減り、紺や青、緑色が増加している。

 近年のトレンドは「ジェンダーレス」だ。黒川 かばん (富山市)が21年10月に全国の4、5歳児800人に聞いたところ、男子の10人に1人が「赤色がほしい」と回答した。土屋鞄製造所(東京)では、22年に入学する子供を対象にしたモデルのカタログで「性別を問わず、選べる『色』」と表現し、5色を販売。ジェンダーレスをより強く打ち出した。

 また、学習内容を増やす「脱ゆとり教育」とともに教科書のページ数が増えるなどして、子供の荷物が重くなった。軽いランドセルも人気があるようだ。

「よりよいものを」1年半前から品定め

 一部の親や祖父母の間で過熱するラン活は「ランドセル狂騒曲」とも表現され、年々早まっている。子供が入学する1年半前からカタログを請求し、1年前の3月頃に発売されると好みの製品を求め店を回る人も。黒川鞄では、3月の発売初日に完売するモデルもあり、5月には全製品で注文を締め切るほど。

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