都会の日常生活に便利な小型SUV ボルボXC40(Vol. 541)

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ボルボ初のコンパクトSUVのXC40。今回試乗したのは、初期の限定車種であるファーストエディションで、すでに完売している
ボルボ初のコンパクトSUVのXC40。今回試乗したのは、初期の限定車種であるファーストエディションで、すでに完売している

 スウェーデンのボルボ社として初めてのコンパクトSUV(スポーツ用多目的車)である。一昨年に最上級SUVのXC90が導入され、続いて昨年、中間に位置付けられるXC60が発売となった。そして、このXC40が登場したことにより、ボルボのSUVシリーズが確立した。このXC40は「欧州カー・オブ・ザ・イヤー2018」に輝いている。ボルボ社にとって初の受賞となった。

 XC40は、車体の小ささを()かして、都会の日常生活に便利なクルマと位置付けている。それでも車体の幅は1.875メートルあり、一つ上のXC60の1.9メートルとさほど変わらない。だが、実際に運転してみると、見た目の大きさより取りまわしやすい印象がある。XC60に比べ25センチ以上短い全長や、前後タイヤ間の距離の短さで、そうした動きの軽さを覚えさせるのだろう。

快適な座り心地と的確に体を支えてくれる座席だが、やや寸法が小さめだった
快適な座り心地と的確に体を支えてくれる座席だが、やや寸法が小さめだった
後席も十分な空間のゆとりがあり、快適に移動できる
後席も十分な空間のゆとりがあり、快適に移動できる

エンジンの出力としては十分な排気量2000ccのガソリンターボエンジンは、加速がやや急だった
エンジンの出力としては十分な排気量2000ccのガソリンターボエンジンは、加速がやや急だった

 少し気になったのは、ハンドル操作に対する敏感さと、アクセルペダルの踏み込みに対する加速の急な出足だった。運転者はそれほど急ハンドルを切った覚えがないのに、同乗者には急に向きを変えられたように伝わり、やがて車酔いしそうになる。アクセルペダルの踏み込みでは、加速の勢いが急に変化をして思わぬ速度になる。走行モードをECOモードにすると、普段使いにはちょうどよさそうな穏やかさになった。

 それらのことをボルボ・カー・ジャパンの商品担当に伝えたところ、彼らも同じような印象を持ったとのことであった。ちなみに今回試乗をしたのは、初期に限定販売されるファーストエディション仕様で、300台の枠はすでに完売しているという。そのファーストエディションには、接地面積の広いタイヤが装着されており、ハンドルの応答に関してはタイヤの影響もあるかもしれない。

荷室の床は折りたためるようになっており、荷物が安定する。折りたたんだ部分にはフックが設けられ、手提げ袋などが掛けられる
荷室の床は折りたためるようになっており、荷物が安定する。折りたたんだ部分にはフックが設けられ、手提げ袋などが掛けられる

 いずれにしても、それら気掛かりな点はスウェーデンの本社へさっそく伝えられるとのことであり、改善されるのではないかと期待している。

 一方、室内の上質な作り込みや、日本の軽自動車でよく見かけるような小物入れの数々は、生活のなかで毎日使うクルマとして評価でき、使い勝手がよさそうだ。たとえば、助手席側のダッシュボードのグローブボックスには、バッグや手提げの袋を掛けるフックが設けられ、買い物袋も横に倒さずにすみそうだ。とはいえ、さすが安全優先のボルボであるだけに、そのフックは、助手席に同乗者がいてフックを使わない時はグローブボックス内側へ引っ込む仕掛けになっている。

クルマから降りる際に服の裾などが汚れないよう、ドアを閉じたとき車体下の端を覆うドア構造になっている
クルマから降りる際に服の裾などが汚れないよう、ドアを閉じたとき車体下の端を覆うドア構造になっている

 後ろの荷室も、広々として使いやすそうだ。荷室床を真ん中で折りたたむことで荷物を安定的に置くことができ、さらにその折りたたんだ床板にフックが付いていて袋などをぶら下げられるようになっており、とにかく使う人が生活の中でこうなっていたら便利だろうなと思う仕掛けが室内のあちこちにちりばめられている。

 グレードによって、内装の装飾や色遣いが異なるが、試乗したファーストエディションでは、床がオレンジ色で明るく、陽気な気分になれる。ドア内張りのフェルト素材はプラスチックとは異なり、ぬくもりを感じさせた。

室内は下部が明るく、床までオレンジ色で晴れ晴れとした気分になる
室内は下部が明るく、床までオレンジ色で晴れ晴れとした気分になる
ドアの内張りにはフェルト素材が使われ、ぬくもりを感じさせる
ドアの内張りにはフェルト素材が使われ、ぬくもりを感じさせる

背の高いSUVで確認しにくい車体の周囲も、カーナビゲーション画面に映し出される画像で確認できる
背の高いSUVで確認しにくい車体の周囲も、カーナビゲーション画面に映し出される画像で確認できる

 運転感覚に気掛かりな点はあったが、XC40とともにある暮らしはうれしい気分にさせてくれるのではないかという期待と、心地よさがあった。今後、エンジン出力を抑え気味のT4シリーズに、タイヤ寸法の平らすぎない車種が追加設定されたら、XC40の良さをより感じさせてくれるのではないかとの期待が膨らんだ。

 近年人気を高めつつあるコンパクトSUVのなかで、注目を集めそうな魅力を伝えてくるXC40であった。

17561 0 インプレッション 2018/04/24 05:20:00 2018/04/24 05:20:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20180418-OYT8I50044-T.jpg?type=thumbnail

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