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    モータージャーナリストの御堀直嗣さんが、話題の新車に試乗、乗り心地、性能ついて詳しくお伝えするコーナーです。

    待望のガソリン車 乗り心地のよさを体感 マツダ「CX-3」(Vol. 545)

    • 試乗したのはガソリンエンジンの四輪駆動車で、軽快な走行感覚が心地よかった
      試乗したのはガソリンエンジンの四輪駆動車で、軽快な走行感覚が心地よかった

     マツダ「CX-3」は2015年、コンパクトクロスオーバー車として誕生した。スポーツ用多目的車(SUV)とクロスオーバーは、どこが違うのか、一見したところ、CX-3はSUVに見える。マツダによると、SUVは、地上と車体との隙間を大きくし、未舗装路の走破性を重視しているのに対し、クロスオーバーは都市部での走行が主で、地上と車体との隙間を大きくしていないという。

     多くのメーカーがモデルチェンジの際に新開発の機能や装備を付けるのに対し、マツダは一括企画という独自の開発手法をとっている。新たに開発された機能や装備を、各車のモデルチェンジを待たずに、全ての商品にできるだけ早く搭載するのだ。CX-3も、モデルチェンジ以外に、過去3回改良され、今回が4回目となる。今回は、操縦安定性と乗り心地の改善、動力性能や燃費の向上、デザインの改良、安全性の向上などが実施された。

     試乗を通じて実感したのは、乗り心地のよさと、外観を含めデザインのよさであった。昨年に車種追加されたガソリンエンジン車を中心に試乗し、改善点である乗り心地と走行性能のよさを体感できた。

     CX-3が誕生した当初は、ディーゼルエンジンのみでの発売であった。振動や騒音をできるだけ抑えた開発が行われていたが、やはりディーゼルを敬遠する人がいたかもしれない。ガソリンエンジン車は、当初から欧米では販売されており、国内市場における待望の車種追加といえる。

    • ラジエーターグリルのデザインが変更されたことにより、見た目の上質さが向上した
      ラジエーターグリルのデザインが変更されたことにより、見た目の上質さが向上した
    • いよいよ日本市場へも導入されたガソリンエンジン。6速電子制御ATのほかに6速MTも選べる
      いよいよ日本市場へも導入されたガソリンエンジン。6速電子制御ATのほかに6速MTも選べる

     運転してみると、ガソリンエンジンらしい軽やかな回転と、それに伴い、加速が伸びやかで、サスペンション等の改良による乗り心地の改善もあり、上質な乗り味のクルマに仕上がっていた。当然ながらディーゼルと異なり、振動や騒音も少ない。

     もともとCX-3は、内外装ともデザインのお洒落(しゃれ)さが魅力の一つであり、ガソリンエンジンを搭載することで、クルマ全体としての魅力がいっそう高まった印象だ。

     走行中のサスペンションはしなやかに作動し、路面の影響を受けにくく、またハンドル操作に対し的確に進路を定め、走行全体に安心と快さが(あふ)れている。

    • 後退時には、ナビゲーション画面に後方および真上からの映像が映り、周囲を確認しながら運転できる
      後退時には、ナビゲーション画面に後方および真上からの映像が映り、周囲を確認しながら運転できる
    • 室内もデザインが改良され、より上質な上級車感覚を高めている
      室内もデザインが改良され、より上質な上級車感覚を高めている

     外観は、主にラジエーターグリルの意匠を変えたことによって、上品さと存在感がいっそう高まった。室内装飾も、見た目や手触りの心地よい上質な雰囲気を伝えてくる。

    • 駐車ブレーキがレバー式から電気式のスイッチに替わり、コンソールに物入れやひじ掛けが設けられている
      駐車ブレーキがレバー式から電気式のスイッチに替わり、コンソールに物入れやひじ掛けが設けられている

     ディーゼルエンジン車にも快適性などの改善が同じように施されているが、ディーゼルエンジン特有の振動や騒音がなくなったわけではない。このためガソリン車と乗り比べると、上質さという点で見劣りせざるを得ない。ディーゼルエンジンは回転の上下に遅れを伴うため、発進、加速においてガソリンが滑らかさで上回る。一方、長時間移動するような使い方には、低い回転数で大きな力を出せるディーゼルエンジンなら、アクセルペダルを深く踏み込まなくても高速巡航できる。遠出が多い人はディーゼル車の利点を実感できるだろう。燃料代もガソリンに比べ軽油は安い。ガソリンエンジン車が加わったことで、用途に応じた選択の幅が広がったといえる。

    • 後席の空間は、頭上や足元含め十分なゆとりがある一方、座面がやや短い
      後席の空間は、頭上や足元含め十分なゆとりがある一方、座面がやや短い
    • 荷室はそれほど広くないが、余計な出っ張りがなく積み込みはしやすそう
      荷室はそれほど広くないが、余計な出っ張りがなく積み込みはしやすそう

     ところで、今回からマツダはカタログ上の燃費表示を、日本特有の「JC08モード」から、国際基準の測定法による新表示「WLTCモード」に切り替えた。WLTCは、より実用燃費に近いといわれ、その数値はJC08に比べて悪化する傾向にある。国土交通省は今年10月以降に発売する車にWLTCの表示を義務づけることにしていて、マツダはそれに先行して表示した。

    2018年06月19日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
    プロフィル
    御堀直嗣   (みほり・なおつぐ
     1955年、東京都生まれ 。玉川大工学部卒。大学卒業後はレースでも活躍し、その後フリーのモータージャーナリストに。現在、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員等を務める。EV等にも詳しい。 スキューバダイビングや乗馬を楽しむアクティブ派でもある。
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