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    読売新聞の書評担当記者が選ぶおすすめの1冊です。

    『知の体力』 永田和宏著

     高校までの教育と違い、実社会では、正解のある問題が一つもない。そんな中で自力で対処し、生き抜くために必要なものとは――。歌人にして細胞生物学者の著者は、それを「知の体力」と名付ける。

     学問との向き合い方や読書、生活など、様々な例を出しながら、若者に厳しい言葉を書き連ねていく。孤独を恐れるな。語彙ごいを身につけよ。自らの可能性は、他と異なる自分の孤独やさみしさに気づかなければ見つけられない。厳しい言葉ばかりに見えるが、読み進めていくうち、若年世代への深い愛情にあふれていることが分かる。

     若いうちは説教くさく感じる内容かもしれない。だが、年を重ねれば、きっと分かる。例えば大学生のうちに読み、その意味をかみしめられれば、最高だ。(新潮新書、760円)(佑)

    2018年07月04日 05時25分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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