『国体論』 白井聡著

無断転載禁止
メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

 本書が注目を集めるのは、切迫した語り口が、一種の扇情的な熱を帯び、読者の心情に訴えかけるからだろう。

 天皇を中心とした戦前の政治体制を「国体」と呼ぶのなら、戦後の「国体」とは何か? 著者は、現在の象徴天皇制のあり方を規定したアメリカの占領政策にその原点を見いだし、戦後の民主主義の実態は、米国を頂点とした国体にほかならないと説く。

 本書の特色は、戦前と戦後の国体の変遷を並べて論じつつ、その連続性と類似性を指摘している点にある。ただし、著者の国体の捉え方は独特であり、異論もあろう。また、戦前の軍部の暴走と今日の政治状況を、政治体制に内在する欠陥の帰結とする主張は、やや性急に過ぎないか。今後の議論を期待したい。(集英社新書、940円)(良)

33079 0 記者が選ぶ 2018/07/25 05:25:00 2018/07/25 05:25:00 2018/07/25 05:25:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20180718-OYT8I50003-T.jpg?type=thumbnail

おすすめ記事

アクセスランキング

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)
ページTOP
読売新聞社の運営するサイト
ヨミダス歴史館
ヨミドクター
発言小町
OTEKOMACHI
元気ニッポン!
未来貢献プロジェクト
The Japan News
美術展ナビ
教育ネットワーク
活字・文化プロジェクト
よみうり報知写真館
読売新聞社からのお知らせ