『中年フリーター』 小林美希著

無断転載禁止
メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

 人手不足や賃金上昇が報じられている昨今、忘れ去られている人々がいる。現在35歳から54歳の非正規労働者「中年フリーター」だ。

 バイトを三つかけもちして休みゼロの43歳男性、手取り17万円で地方医療を支える臨時公務員の37歳男性など、ルポは悲惨な実態を描いている。そもそもは就職氷河期に新卒採用が極端にしぼられたことが原因なのに、政治も社会も「自己責任」とばかりに放置してきたため、彼らの状況は変わらないまま、年だけが重ねられていくのだ。

 いずれ、大きなしっぺ返しがあるはずだ。著者が強調するように、「誰かを切り捨てた経済は弱い」のだから。他方、本書後半部の、良質な雇用を実践する企業のルポは救いになる。こうした企業が主流になれば、事態も変わるように思う。(NHK出版新書、780円)(佑)

51284 0 記者が選ぶ 2018/12/05 05:20:00 2018/12/05 05:20:00 2018/12/05 05:20:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20181127-OYT8I50067-T.jpg?type=thumbnail

おすすめ記事

アクセスランキング

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)
ページTOP
読売新聞社の運営するサイト
ヨミダス歴史館
ヨミドクター
発言小町
OTEKOMACHI
元気ニッポン!
未来貢献プロジェクト
The Japan News
美術展ナビ
教育ネットワーク
活字・文化プロジェクト
よみうり報知写真館
読売新聞社からのお知らせ