『祝祭の日々 私の映画アトランダム』 高崎俊夫著

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 映画批評家で、大島渚『わが封殺せしリリシズム』、原一男『ドキュメンタリーは格闘技である』等、マニアックな本の編集者による短文集。かつて東京の情報誌には『ぴあ』『シティロード』があり、著者の指摘通り、熱烈な映画ファンは後者を買っていた。本書は『シティロード』派好みだが、『ぴあ』派の私にもめっぽう面白く、文学やジャズへの思い入れも伝わる。

 吉田健一で最高なのは翻訳だと、エリザベス・ボウエンの『日ざかり』とその映画化を話題にし、武田泰淳は戦争・革命を扱った大家とされるが、本当は映画的な作家ですよといってのける逆説家。一九七〇年代を象徴するアメリカの男優は、アル・パチーノ、ジャック・ニコルソン等ではなくエリオット・グールドで、「一見飄々ひょうひょうとして屈折した表情」に「救いと解放感」を覚えたという言葉に同感だ。彼がフィリップ・マーロウを演じた『ロング・グッドバイ』の最後で、「ハリウッド万歳」という曲をアイロニカルに引用し、監督ロバート・アルトマンは、ハリウッドという夢への「長いお別れ」を示したという個所に感動。

 国書刊行会 2600円

無断転載禁止
18066 0 書評 2018/04/30 05:22:00 2018/04/30 05:22:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20180423-OYT8I50029-T.jpg?type=thumbnail

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