戸籍謄本をコンビニで取ってみた

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東 一真

 最近、印鑑登録証明書(以下、印鑑証明書と略記)と戸籍謄本を取る必要にせまられました。それも、ぼーっとしている間に、提出期限まで3日しかなくなってしまい、ピンチに立ちました。印鑑証明書は現在住んでいる千葉県柏市役所の窓口で取れますが、本籍は南九州の某県某市にあります。戸籍謄本を郵送で送ってもらっていては多分、間に合いません。どうすればいいのでしょう? 焦ってネットでググってみると、マイナンバーカードを使えばコンビニのコピー機で交付を受けられることがわかりました。

 「やった!」

 机の引き出しに放りっぱなしだったマイナンバーカードを引っ張り出して、自宅近くの「ローソン」に走りました。 このコラムで昨年お伝えしました が、マイナポイントをゲットするために、マイナンバーカードを昨年の夏につくりました。それ以降、ほとんど使っていなかったのですが、急きょ出番です。

手順に従い、あっさり取得できた印鑑証明書

 ローソンに着くと、さっそくマルチコピー機の前に立ちました。初期画面をのぞいてみると、右下に「行政サービス」というタッチボタンがあります。いそいそと、ボタンを押しました。すると、「証明書交付サービス」というボタンが出てきたのでタッチします。まずは印鑑証明書です。「お住まいの市町村の証明書」を押して、進みます。

 途中、マイナンバーカードをマルチコピー機の所定の位置に置いて、情報を読み取らせた上で、数字4桁の暗証番号の入力を求められました。あとは手順に従って操作していくと、あっさりと印鑑証明書が取れました。
 なんだか、とってもうれしくなりました。いままでは、印鑑証明書を取るには「印鑑登録証」を持って役所の窓口に行っていたものですが、もうその必要はないのです。

天下のマイナンバーカードが使えない!?

 さて、次にいよいよ戸籍謄本です。
 再び、「証明書交付サービス」に戻り、今度は「お住まいの市町村以外の証明書」に進みます。手順に従ってマイナンバーカードを置いたり、暗証番号を入力したりして進んでゆくと、最後の最後に「このカードは使えません。詳しくは市町村窓口にお問い合わせください」という表示が出ました。
 ぎょっとしました。天下のマイナンバーカードに向かって、「このカードは使えません」とは、どういうことでしょう。「このカード」が使えずに、いったいどのカードが使えるのでしょう。

スマホ手に、マルチコピー機を操作していると…

 スマホでググって南九州の私の本籍のある市の市民課の電話番号を探しあて、事情を説明してみました。
 「えーっと、お住まいは千葉県ですね。謄本を取るまえに、利用登録を済ませましたか?」
 市民課の女性が懐かしい故郷のイントネーションで聞いてきます。どうやら、住んでいない市町村から証明書をもらうには、当該市町村に対して、まず利用登録が必要なようです。
 「利用登録って、どうすればいいんですか?」
 「コピー機で、多分、最初のほうに登録画面がありますよ。初回の利用には、まず登録が必要なんです」
 私はマルチコピー機の最初の画面に戻り、「行政サービス」を押してみました。すると、「証明書交付サービス」と並んで、「利用登録申請」というボタンがありました。
 「あ、ありました。これを押して、まず、利用登録が必要だったんですね」
 「ええ、そうです、そうです」
 スマホで話しながら、マルチコピー機を操作していると、背後に人の気配がありました。振り向くと、コンビニの店員さんがなんだか心配そうにこちらを見ています。

 あっ、と思いました。
 スマホで操作を教わりながらコンビニATMに向かっている老人がいたら、十中八九は「振り込め詐欺」の被害者です。コンビニの店員さんは、そんな人を見つけたら声をかけるようです。でも、スマホで操作を教わりながらマルチコピー機を操っている老人(私は還暦を迎えました)は、どうでしょう? 目の前の店員さんは判断に困っていたようですが、しばらくして、レジに帰って行きました。

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2300831 0 デジタルコラム 2021/08/21 17:00:00 2021/09/01 17:23:13 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/08/20210811-OYT1I50086-T.jpg?type=thumbnail

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