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画像合成 AIで手軽に

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 AI(人工知能)を使って画像を合成する技術の精度が上がり、スマートフォンやパソコン上で、手軽に画像合成を楽しめるツールが生まれている。いくつかを紹介しよう。(デジライフ班 加藤雅浩、動画も)

新たな「美術品」や顔写真

 米マイクロソフトは昨年1月、AIを使って美術品の画像を、誰でも簡単に合成できるツール「Gen Studio(ゼン スタジオ)」を、インターネット上で無料公開した(https://gen.studio/)。米メトロポリタン美術館が所蔵する美術品の画像を組み合わせて、新たな「芸術作品」を生み出すことができる。

直感的に操作

 使い方はきわめて簡単。合成に使う6点の美術品の画像は右図のように六角形に並び、利用者は黒いポイントを動かしていく。ポイントを特定の美術品に近づけていくと、その作品の色や形、質感などの特徴をより強く反映した画像が合成される。逆にポイントから遠い美術品の特徴はあまり反映されなくなる。6点の美術品の特徴をどの程度加味するかを、ポイントを動かすことで直感的に操作できる。

 開発に携わった同社のマーク・ハミルトン研究員は「楽しみながら、新しい芸術作品を発見してほしい」と話す。

 合成に使う画像は、グラスや水差し、よろいなど六つのカテゴリーから選べる。1点を選べば、残り5点は「これを入れたら面白いのでは」という同美術館の助言も踏まえてランダムに決まる。古いものでは、紀元前4000年~3600年頃に作られたヤギが描かれた瓶もある。

 記者は試しに、花柄の色鮮やかな財布を選んでみた。残り5点が自動的に決まる。最初はティーポットの近くにあったポイントを光沢のあるよろいに近づけていくと、よろいに取っ手と注ぎ口のようなものが付いた不思議な作品が出来上がった。

商用利用も

 一方、AIを使って、架空の人物の顔写真を簡単に合成できる無料サービスもある。大阪市のIT企業「ACワークス」が提供する「AI人物素材(ベータ版)」(https://www.photo-ac.com/main/genface)だ。

 ワンクリックで自然な表情の顔の画像を作ってくれる。AIが合成した架空の人物の画像なので、肖像権を気にせずに商用利用できる。同社が事前に合成した顔を使用することもできる。同社の矢野晶弘・取締役CTO(最高技術責任者)は「リアルな人の顔に驚くのではないか。気軽に試してほしい」と話している。

 また、ある人の顔の画像に別人の顔をはめ込むことができる同社の「fusion(フュージョン)AC」(https://fusion-ac.net/)も面白い。

 表情はベースとなる人を基準としているため、はめ込む顔が無表情でも合成した人物は笑顔になるなど、単純な合成ではないのが特徴。面白い顔をつくることができる遊びがメインのツールだ。

 [知っておこう]AIによる画像合成技術を巡っては近年、新たな社会問題が起きている。ある人物の顔の表情を別人の顔に合成する「ディープフェイク」と呼ばれる技術を使い、米国ではオバマ元大統領がトランプ前大統領を罵倒しているようにみえる虚偽動画が作成され、インターネット上に出回った。日本でも女優の顔を合成したアダルト動画がネット上で公開される事件があり、逮捕者も出ている。

     ◇

 Gen Studioで美術品の画像を合成する様子を動画に収録しました。fusionACで、人の顔を差し替える様子もあります。パソコンは以下から。https://www.yomiuri.co.jp/stream/78

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1809222 1 特集 2021/01/31 05:00:00 2021/01/31 05:00:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2021/01/20210130-OYT1I50055-T.jpg?type=thumbnail

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