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    30代、40代女性の恋の悩みに、恋愛・結婚・人間関係コンサルタントの木村隆志さんがアドバイス。

    なぜ「婚活で80人と出会っても結婚できない」のか

    価値観やフィーリングの合う人がいない

     婚活でどんなに多くの異性に出会ったとしても、結婚できるのは一人。そのため最初に出会った人に過剰な期待をかけたり、逆になかなか一人を決められなかったりするものですが、どちらも幸せな結婚には結び付きません。

     相談者の敬子さん(仮名、37歳)は、1年半で80人もの男性と出会ったものの、結婚相手は見つかりませんでした。「決して理想が高いわけではない」と話す敬子さんの婚活はなぜうまくいかないのでしょうか?

     敬子さん「婚活サイト三つがメインで、あとは友人の紹介や飲み会を合わせて80人くらい会ったのに、結婚どころかデート止まりで交際まで進んだ男性すらいません。交際を申し込まれたこともありましたが、その男性は私が駄目で、反対に私が気に入った男性は向こうが駄目というケースが何度かありました。80人も会って駄目ということは私に問題があるということでしょうか?」

     木村「相手に求める条件が高いということはないですか?」

     敬子さん「婚活を始めて2か月くらいは、『年収600万円以上がいいかな』と年収を気にしていましたが、今は働いてさえいれば大丈夫ですし、外見もこだわりはありません。価値観やフィーリングが合えばそれだけでいいと思っています」

     木村「その『価値観やフィーリングが合う』というのが、婚活を難しくしているのではないでしょうか。ともに判断基準があいまいなものなので、なかなか『この人!』とは思えず、『ちょっとちがうかな……』と感じることのほうが多いと思います」

     敬子さん「そうかもしれませんね……。でも、大事なことだと思うんですよ」

     木村「おっしゃる通り、価値観やフィーリングも大事なことですが、だからこそ『合う、合わない』という判断のタイミングを少し遅くしたほうがいいでしょう。そのためには、婚活サイトばかりに頼るのではなく、もう少しじっくり会話できる場にも行ったほうがいいと思います」

     敬子さん「それは木村さんがよくコラムに書いている趣味の場とか、習い事とか、住んでいる街のコミュニティーとか、社会活動の団体とか、そういうところですか?」

     木村「(うなずきながら)趣味や習い事などを楽しみながら、お互いの人柄を理解し合えるような場所も行ったほうがいいですし、これからは婚活サイトと併用していきましょう」

    一致よりも尊重のほうが夫婦円満

     敬子さん「婚活サイトとの併用で、そういう場に行くのもありなんですね」

     木村「どちらをするときも、相手候補との会話や会う回数を増やしましょう。婚活では、『運命の相手』とか『ビビッときた』とか、そういうアバウトな感覚に頼ると、誤った判断をしがちですから。そもそも年齢が上がるほどそういう感覚は減りますし、精度も低いので、結婚相手を探すときには適さないのです」

     敬子さん「私はこの1年半、ずっとそういう感覚を求めていたということなんでしょうか」

     木村「価値観やフィーリングの合う男性を探している人ほど、そういうところがありますからね。同じように、『好きにならなければ結婚できない』などとかたくなに考えず、会話を重ねるようにしてください」

     敬子さん「正直言うと、『私はこれだけ頑張っているのだから、きっと好きになれる人と出会えるはず』と信じてやってきました。『そう信じなければ、婚活を続けていけない』という感じでムキになっていたというか、無理をしていたところもあったと思います」

     木村「1年半、全力で頑張ってきたわけですから、ここで少し肩の力を抜いてみませんか? 新たな友人や趣味を作るなどプライベートを充実させ、その延長線上に婚活があるというイメージで、心にゆとりを作りましょう。すると、男性に向ける視線が穏やかになって感じがよくなりますし、恋人候補と出会えたときも安心です」

     敬子さん「おっしゃるように男性を見る目がシビアになっていたかもしれませんね。『結婚を焦っている痛い女』と思われていた気がします」

     木村「自覚があるようでしたら、男性に向ける視線を意識的に変えましょう。まずは現在、敬子さんの周囲にいる男性たちを再評価することから始めてください。『この人はこうだろう』という先入観を捨て、『この人はどんな人なんだろう』という関心を持ち、『この人はここがいいな』と長所を探す。身近な男性を穏やかな目線で見る訓練をすることが、必ず婚活の好結果につながるので、ぜひ実践してみてください」

     敬子さん「そうすると男性から好かれやすくなるということですか?」

     木村「それもありますが、最も重要なのは、相手に対して穏やかな好意を抱けるようになること。すると、価値観やフィーリングを相手に合わせやすくなるので、婚活そのものが楽になります」

     敬子さん「会話や価値観は相手に合わせたほうがいいんですか?」

     木村「もともと価値観もフィーリングも違うのが当たり前。30代はさまざまな経験を積み重ねてきた分、価値観やフィーリングが多様化されているので、いきなり同じ感覚を求めるのではなく、『まずは軽く合わせてみよう』というスタンスがちょうどいいものです。のちのち結婚して夫婦になるとしても、多くが一致するカップルより、お互いを尊重し合えるカップルのほうがうまくいくものですから」

     敬子さん「一致より尊重のほうが大事なんですか……。今までは合わないところがあると『この人はなし』と結婚対象外にしていたので、これからはやめようと思います」

     木村「では、明日から3か月間、お話しした形での婚活をしてみてください」

    ――婚活の内容を変えることにした敬子さん。彼女は結婚につながる男性と出会えるのでしょうか?

    2016年08月22日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
    プロフィル
    木村 隆志   (きむら・たかし
    コンサルタント/コラムニスト。ティーンから中高年世代まで、幅広い年齢層の相談を受け続け、コンサル数は対面だけで通算2万組超。また、各メディアに毎月20本強のコラムを寄稿している。最新刊は『独身40男の歩き方』(CCCメディアハウス)。その他の著書に『40歳からはじめる 一生の恋人の見つけ方』(同文館出版)、『話しかけなくていい! 会話術』(CCCメディアハウス)、『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』(TAC出版)、『好感度がアップする プラスひと言会話表現605』(こう書房)、『友活はじめませんか? 30代からの友人作り』(遊タイム出版)などがある。
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