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    30代、40代女性の恋の悩みに、恋愛・結婚・人間関係コンサルタントの木村隆志さんがアドバイス。

    歴代の恋人を誰一人好きになれず。私は愛のない人間なのか?

    今の恋人に不満はないけれど……

     「人を好きになる気持ちに理由なんてない」、あるいは「『好き』になれなかったから別れた」という人がいますが、はたしてそれは本当のことなのでしょうか。

     今回の相談者・麻里さん(仮名、35歳)は、交際1年を過ぎた彼(35歳)への愛情に自信が持てず悩んでいました。「彼のことが好きなのか?」だけでなく、「私は誰も好きになれない人間なのかもれない」とまで思い詰めていたのです。

     麻里さん「出会いは友人の紹介でしたが、彼から『付き合ってほしい』と言われたときは、(すご)くうれしかったんですよ。それから週1回は必ず会っていますし、2度ほど旅行へも行きました。一緒にいて楽しいというより、自然体でいさせてくれるような人で、ちょっとせっかちなところはありますが、これといった不満はありません。でも、付き合い始めて1年を超えても、彼のことが好きなのかどうか分からないんです」

     木村「なぜ好きかどうか分からないのか、その理由を考えたことはありますか? 自ら『好きになろう』と努力したことはありますか?」

     麻里さん「『せっかく付き合うことになったんだし、彼のことをもっと好きになりたい』と思っていました。だから毎週会えるのを楽しみにしていたし、彼がおいしいものを食べている姿を見て、『いい顔して食べているな』と思うこともあります。でも、それが好きという感じとは違う気がするんですよ。気のおけない男友達に近いというか、『もし年の近い兄がいたらこんな感じかな』とか」

     木村「麻里さんの考える『好き』という感覚は、『好きで好きでたまらない』『一緒にいるとドキドキする』などの強い恋愛感情のことですか?」

     麻里さん「そういう恋愛をしてみたいという気持ちがあるのは確かですね。もう30代半ばなので、『いい年して何を言っているんだ』と思われるかもしれませんが。今までそういう経験がなかったので。4人の男性とお付き合いしてきましたが、『好きで好きでたまらない』とか、『一緒にいるとドキドキする』とか、感じる人はいませんでした。だから今の彼も含めて、『私は誰かを好きになれない問題のある人間じゃないか』と思ってしまうんです」

     木村「歴代の恋人男性に対して、『この人は私のことが好きなんだな』と感じることはありましたか?」

     麻里さん「(約1分間考えたあと)………どの人も『私のことが好きなんだな』と感じるときもあれば、『たいしてそうじゃないかな』と感じるときもありましたね。そんな感じなので、私自身も彼との距離感がつかめなくて、だんだん相手の心が離れたり、自然消滅したりして別れてしまいました。今の彼も私のことがどこまで好きなのか、そうじゃないのか、分からないところがあります」

     木村「具体的には、どんなときにそう感じるのでしょうか?」

    「してもらう」を求めるから好きになれない

     麻里さん「『私のことが好きなのかな』と感じるのは、いつも誘ってくれるのは彼のほうですし、お店もたくさん知っているのでだいたい決めてくれます。誕生日やクリスマスも必ずプレゼントをくれましたし、仕事で疲れているときは優しい気づかいをしてくれますね」

     木村「では、『私のことが好きじゃないのかな』と感じるときは?」

     麻里さん「私をほめてくれることがほとんどなくて、はっきり『好き』と言ってもらえたこともないのが寂しいです。デートの支払いも最初は多めに払ってくれたのに、最近は割り勘に近い形になっていますし、どこかへ出かけても2人一緒の写真を撮ってもらえなくなったので、『あまり好きではないのかな』と思ってしまいます」

     木村「麻里さんご自身は、『お金を多めに払ってほしい』『2人一緒の写真が撮りたい』と思っているのですか?」

     麻里さん「お金というより気持ちの問題ですね。多めに払ってくれることや写真がほしいと思ってくれることが愛情というか」

     木村「麻里さんの言葉は、『してくれる』『してもらう』ばかりですよね。恋人から求めるばかりで、何か与えられているものはありますか?」

     麻里さん「そう言われると、彼に何かを与えられているか、自信がありません」

     木村「彼から『してもらう』ことを期待するばかりで、彼に『してあげる』ことを考えていないのであれば、相手の愛情が減り、自分の愛情が育まれなくても仕方がないでしょう。そういう姿勢だから、過去の恋人とも別れてしまったのかもしれませんよ」

     麻里さん「私ってそんなにひどい女ですか?」

     木村「ひどいというより、相手任せにしているのは無責任かもしれませんね。今日お話ししてみても、『分からない』が口癖のようになっていますし、感情が表に出てこないので、徐々に相手も感情を出しにくくなってしまったのではないでしょうか。カップルは交際期間が長くなるほど、感情が合わせ鏡のようになりがちですから」

     麻里さん「(やや納得のいかない表情で)友人はそこそこ多いほうなのですが、相手任せとか無責任とか言われたことはないんですけど……」

     木村「友人関係は距離感が近そうに見えて、実際は遠いところがあるので、麻里さんのような接し方でも成立しますが、一対一で向き合わざるを得ない恋人関係では難しいでしょう。特に長い年月をともにする結婚を考えたとき、誰が相手だとしても、麻里さんご自身が変わることが最善の対策になります」

    ――麻里さんは何をどのように変えればいいのでしょうか? また、それによって現在の恋人との関係はどう変わるのでしょうか?

    2018年08月20日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
    プロフィル
    木村 隆志   (きむら・たかし
    コンサルタント/コラムニスト。ティーンから中高年世代まで、幅広い年齢層の相談を受け続け、コンサル数は対面だけで通算2万組超。また、各メディアに毎月20本強のコラムを寄稿している。最新刊は『独身40男の歩き方』(CCCメディアハウス)。その他の著書に『40歳からはじめる 一生の恋人の見つけ方』(同文館出版)、『話しかけなくていい! 会話術』(CCCメディアハウス)、『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』(TAC出版)、『好感度がアップする プラスひと言会話表現605』(こう書房)、『友活はじめませんか? 30代からの友人作り』(遊タイム出版)などがある。
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