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ついにきたか!「あいうえお」学習中の娘が私のタトゥーを指さし「ほし」

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 親にとって、子どもの成長は最高の喜びです。友達も親類もいない東京で子育てに奮闘する元ヤンママのアッコさんにとっても、娘の成長は元気の源なのですが、つい最近、娘の何げない仕草に、激しく動揺させられる出来事があったのだとか。人気連載「元ヤンママ子育て日記@TOKYO」。今回のお話は、娘が「ほし」を覚えた日について――。

                   ◆

 我が子の成長は、親にとって喜びそのものだ。

 娘が初めて笑った時、自分が結婚した時よりずっとずーっと感動した。
 他の子と比べ、成長の遅かった娘が歩けるようになった日も、うれしくて泣きそうになったっけ。トコトコ歩く姿が可愛(かわい)くて、公園へ連れて行くのが日課になった。

パン屋の前で「パン」、愛娘の成長にうるうる

最近、娘が言葉を覚えだした
最近、娘が言葉を覚えだした

 最近は言葉を覚えだした。急成長のヒミツはお風呂に貼ってある50音表だ。

 「あ」から順にあひる、いちご、うさぎ、えんぴつ、おにぎり……と単語と絵が描いてあり、「あひるさんの『あ!』」「うさぎさんの『う!』」みたいに毎晩、練習する。

 特に娘のお気に入りの単語は「パン」。外でパン屋さんの前を通りかかるたびに、「あ!パン、パン!」と指さしながら教えてくれ、そのたびに私はうるうると感動するのだ。

 だけど、きらきら星の「ほし」を覚えた時だけは、激しく動揺させられた。

 その日も、娘と2人で湯船につかっていた。

 手遊び歌を歌った後に、「あ」から順に言葉を読むのが私たちのルーチン。
 読み進めていくと、昨日まで言えなかった「ほし」がハッキリではないけど言えた。

 「わー、すごいね!!上手」。いつものように感動してほめちぎる私。

 すると、娘はにっこり笑いながら、突然、私の肩を指さしたのだ。

 ……ついにきたか!!

 彼女の目線の先にあったのは、私の肩にある星形のタトゥー。50音順の表の「ほし」の絵と同じだよと教えてくれたのだった。

「カッコイイ」これのおかげで、なかなかに生きづらい

 私がタトゥーを入れた理由は一つだけ。「カッコイイ」と思ったから。肩の星も、おなかにあるロックバンドのロゴも大して思い入れはない。

 音楽や芸術、スポーツの世界などには、タトゥーが入っていても活躍している人はたくさんいるし、当時、そんな感じで私も普通に生きていけると信じていた。

 だけど、こうして会社員の妻、お母さんになってみると、これがなかなかに生きづらい。

 タトゥーを隠すシールを貼るのは一手間で、ファッションも制限される。気軽に温泉旅行を楽しむこともできないし、私の場合、結婚のハードルにもなりそうだった。なにより、これから先もずっと、東京で出会う人にタトゥーの存在を隠し続けなければならないと思うと気が重くなる。

 正直、娘にはそんな思いをしてほしくない。

 タトゥーに興味を示し始めた娘を目の当たりにし、私は複雑な気分になった。

 将来、私の体験した全てを話しても、もし娘がタトゥーを入れたいと言ったら、私はなんと答えるべきなのだろう。

心配する私に、あきれた夢を語り出す夫

我が子の未来は、親にとって希望そのもの
我が子の未来は、親にとって希望そのもの

 ただ、我が子の未来は、親にとって希望そのもの。そんな心配でさえ、我が家ではちょっと明るく話せる話題になってしまうから不思議だ。

 元々ラッパーになりたかった夫は「全身タトゥーの妻」を結構、気に入っている。
 娘が「ほし」を覚えたあの日も、相談したら、「俺も首にタトゥー入れて、音楽で食っていこうかなぁ」「一緒にクラブに行けそう」とあきれた夢を語り出し、見事に肩すかしを食らった。

まさかカッコイイなんて思ってないよね?

 タトゥーを認めるべきか、認めないべきか。入れてもいいのか、いけないのか。そんな難しい話は置いておいて、それを家族みんなで心配して悩むのも学びなのかもしれない。

 今ではお風呂で私の「ほし」を指さすのが日課になった娘。最近は、私の体を不思議そうに見つめて何か考えているような様子だけど、ま、まさかカッコイイなんて思っていないよね……? 

 もし、娘がタトゥーを入れたいと言い出したら――。
 再び始まる思考のループ。

 人として鍛えられているのは私の方かもしれない。

 【次回更新は5月28日(木)の予定です】

 筆者(アッコさん)プロフィル
 1993年生まれの26歳。中部地方出身。中学時代は「学校がつまらない」と授業をサボり、成績はオール1。その後、私立の専修学校に進学するも不真面目な素行に加え、成績もふるわず、ヤンキーへの道一直線。卒業後、一度は医療事務の仕事に就いたが、遊びたい気持ちを抑えられず退職。職を転々としていたところ、会社勤めをする夫と出会う。都内で夫と1歳の長女と3人暮らし。

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1219459 0 子育て 2020/05/14 10:00:00 2020/09/25 13:15:24 https://www.yomiuri.co.jp/media/2020/05/20200507-OYT1I50023-T.jpg?type=thumbnail

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