江戸・明治・大正の建物並ぶ蔵の街

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栃木市の日光 例幣(れいへい) 使街道を歩く

例幣使街道の西を流れる巴波川には、「蔵の街遊覧船」が運航している
例幣使街道の西を流れる巴波川には、「蔵の街遊覧船」が運航している

 江戸時代の脇街道の一つで、徳川家康の没後、東照宮に幣帛(へいはく)(供物)を奉献するための勅使(日光例幣使)が通った道。中山道の倉賀野(くらがの)宿(群馬県)を起点に、太田宿、栃木宿などを経て楡木(にれぎ)で日光西街道に合流して日光へ至る。21の宿場があった。

 倉賀野から数えて13番目の宿場の栃木宿。近年は、「蔵の街」「小京都」としての古風な雰囲気が人気だが、歴史は日光例幣使街道の宿場に遡る。街道の面影を探して栃木市を歩いた。

 西から栃木へ入った例幣使街道は、栃木駅付近で北へ進路を変える。北へ真っすぐ延びる大通りがそれだ。電線を地中化した通りは見通しが良く、道幅も広い。両側に古い蔵や店舗が並んでいる。

 「景観を重視してアーケードも取り払ったので、蔵の2階や屋根など高い部分もよく見えます。建築年代により異なる高さや造りの違いなども見比べてください。江戸時代の蔵に加え、明治や大正のレトロな洋風建築もあります」と、栃木市観光ボランティア協会の清田照子さん。通常10人以上からの案内だが特別に一緒に歩いていただいた。

翁島別邸の竹林の道は風雅なたたずまい
翁島別邸の竹林の道は風雅なたたずまい
油伝味噌の「田楽盛り合わせ」530円は、豆腐、サトイモ、コンニャクの3種
油伝味噌の「田楽盛り合わせ」530円は、豆腐、サトイモ、コンニャクの3種

 大通りの西には巴波(うずま)川が並行して流れ、この川を利用した舟運も栃木が繁栄した一因だ。舟運の歴史は川沿いの横山郷土館、商人の財力を競った人形山車については、とちぎ山車会館を訪れると詳しい。

 大通りと巴波川沿いが、栃木市観光の中心と思われがちだが、街道の歴史を伝えるのはもう少し北の()()衛門(えもん)(ちょう)通りかいわいだ。万町(よろずちょう)交差点近くから約700メートル続く通りは、2012年に栃木県で初めて国の重要伝統的建造物群保存地区に選定された。この地区を開発したのは当時の岡田嘉右衛門で、1万平方メートルの敷地を持ち、代官職も代行したという。その財力の一端は、岡田記念館と22代当主の隠居所、(おきな)(じま)別邸で垣間見られる。

 通りの北端にある油伝(あぶでん)味噌(みそ)は18世紀後半創業のみそ醸造元。土蔵など5棟が国の登録有形文化財に登録され、その一角で「とちぎ江戸料理」として売り出し中の味噌田楽が味わえる。

 帰路は、「迷路のような路地裏」(清田さん)を地図を頼りに歩くと、そこかしこに今も現役の蔵を見つけられる。

文/渡辺貴由

散策の起点・栃木駅までの交通

浅草駅から栃木駅まで東武特急1時間10分

問い合わせ

栃木市観光協会/電話0282・25・2356

岡田記念館

9時30分~16時30分/土~月曜、祝日開館(火~金曜は5人以上で予約の場合のみ開館)/800円(翁島別邸共通券)/電話0282・22・0001

油伝味噌

飲食は11時~16時30分/祝日を除く火曜休/電話0282・22・3251

横山郷土館

9時~16時30分/月曜休(祝日の場合は翌日休)/300円/電話0282・22・0159

とちぎ山車会館

9時~16時30分/1・2・3・7・8・12月の月曜休(祝日の場合は翌日休)、年末年始休、展示替え期間休/500円/電話0282・25・3100

(月刊「旅行読売」2019年6月号から)

◆月刊「旅行読売」
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571554 0 たびよみ 2019/05/16 05:20:00 2019/05/16 05:20:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/05/20190507-OYT8I50036-T.jpg?type=thumbnail

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