頭と体刺激老いに勝つ

認知症の予防運動「コグニサイズ」を広める国立長寿医療研究センター予防老年学研究部長・島田裕之さん(大府市)

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ひゅ~まん。島田裕之さん
ひゅ~まん。島田裕之さん

 「体を動かしながら、しりとりや計算など、頭を使う活動を同時に行う運動方法です。頭と体を同時に刺激することを狙っています」と説明する。コグニサイズは、認知を表す英語「コグニション」と運動の「エクササイズ」をかけ合わせた造語だ。

 国立長寿医療研究センターが認知症を予防しようと考案した運動で、研究は7、8年前から始まった。認知症予防の中で注目したのは運動だ。「ストレッチや筋力トレーニング、有酸素運動などいろんな運動がある。運動を取り入れながら、頭を使った方が脳の活性化を図ることができる。それを組み合わせて、やってみようかというのがきっかけだった」と話す。

 コグニサイズの特徴はバリエーションが無限にあることだ。「決まりはないので、どんどん自分たちでメニューを変えてくださいと指導している。注意してほしいのはマンネリ化。あとは簡単すぎる負荷では脳の活性化が生じないので、ちょっと間違えるくらいがちょうどよい」

 同センターは、コグニサイズを行った大府市の高齢者約4200人を4年間観察した結果、当初の認知機能検査で認知症の前段階とも言われる軽度認知障害(MCI)と判定された人の46%が正常に戻った、との論文を昨夏発表した。「軽度認知症の段階では、コグニサイズをすることで効果があることが確認できた。一番気をつけるのは続けること。出来ることなら仲間や家族など誰かと一緒にやるのが長続きの秘訣ひけつだと思う」

 コグニサイズは全国に広まりつつある。施設や自治体ごとにメニューも違う。センターがある大府市は昨年12月18日、認知症予防を目的としたコグニサイズジムをオープンさせた。同センターが企業と共同開発した器具「コグニバイク」4台を設置し、先進のコグニサイズを体験することができる。「身近にできる環境をつくることが大事」と語る。

 国の推計では、2012年で、認知症の高齢者(65歳以上)は462万人と、高齢者全体の7人に1人だったが、25年には約700万人に増え、5人に1人が認知症になると見込まれる。「認知症の問題はすべての人に共通した怖さ。老いは誰にでも来る。誰がかかってもおかしくない。自覚症状がなくても、認知症予防の取り組みを始めるべきだ」と訴える。

 「一人でも多くの人の健康に役立つ論文を発表するのが目標。具体的には、健康寿命の延伸に役立つ予防方法などを探っていきたい」と意気込んでいる。(倉橋章)

 埼玉県出身。埼玉医科大短期大学卒、北里大大学院博士課程修了。日本で最も歴史のある老年学を研究する東京都老人総合研究所などを経て、8年前から国立長寿医療研究センターに。専門は老年学、リハビリテーション医学。理学療法士の資格をもつ。現在、東浦町で単身赴任中。

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4065 0 ひゅーまん愛知 2018/01/23 05:00:00 2018/01/23 05:00:00 島田裕之さん(国立長寿医療研究センターで) https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20180123-OYTAI50002-1.jpg?type=thumbnail

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