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31日に仙台市で開催される第39回全日本大学女子駅伝対校選手権大会(読売新聞社など主催)に、東海3県から5連覇が懸かる名城大(名古屋市)と中京大(豊田市)、中京学院大(岐阜県瑞浪市)の3校が出場する。選手たちに意気込みを聞いた。
「何で自分もここにいないんだろう」。今夏、名城大のエース・小林成美選手(3年)は、複雑な思いで東京五輪をテレビ観戦していた。画面に映っていたのは陸上女子5000メートルで9位に入った広中璃梨佳選手(日本郵政グループ)ら、同世代の選手たち。悔しさの一方、世界と肩を並べたいとの思いも湧いた。
小林選手は「春先の基礎練習の成果が出た」と語る7月の大会で、女子1万メートルの学生記録を9秒近く縮め、11年ぶりに更新した。1年の頃は練習がつらく投げやりな気持ちになることもあったが、今は「苦しくても『やるしかない』と強い気持ちを持てている」と精神面の成長も実感している。
和田有菜主将(4年)も「周りに惑わされず、自分のやるべきことに集中する成美の姿勢は、見習うことばかり。チームに良い風を吹かせてくれている」と信頼を寄せる。
小林選手は全日本大学女子駅伝で1区を任された1年の時、区間9位に沈んだが、雪辱を誓った昨年は、3区で区間新記録を更新してみせた。今年は9月に一時体調を崩したものの、調子は戻ってきており「上級生として、チームの柱として、100%の走りを見せたい」と意気込む。
チームスローガンは「常に考動・今に懸ける」。日頃から勝利を意識し、一瞬一瞬を大切にするという意味を込めた。昨年までチームを引っ張った加世田梨花選手(ダイハツ)が卒業し、「その穴を埋めよう、越えていこう」とメンバー争いも激しさを増す。
高松智美ムセンビ副主将(4年)は「ただ勝つだけじゃなくて、去年の自分たちのタイムを超える」と、5連覇のその先を見据える。