難民支援で地球市民賞

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外国人家族からの生活相談に応じる名古屋難民支援室のメンバー(名古屋難民支援室提供)
外国人家族からの生活相談に応じる名古屋難民支援室のメンバー(名古屋難民支援室提供)

 名古屋市の特定NPO法人「名古屋難民支援室(DAN)」(名嶋 聰郎あきお 代表理事)が、独立行政法人「国際交流基金」の2021年度「地球市民賞」に選ばれた。東海地域で約10年、地道に難民らを支え続けてきたメンバーは「活動が認められた」と喜ぶ一方、世界で故郷を追われる人が絶えない現状を憂慮し、「さらに力を尽くしたい」と決意を新たにしている。

 同賞は1985年に「地域交流振興賞」として創設され、これまで国際交流に貢献した全国112の団体・個人が受賞。今回は64件の応募があり、「東海地域唯一の難民支援NPO」と評価されたDANなど3団体が選ばれた。授賞式(オンライン形式)は3月1日に行われる。

 東海地域では、90年頃から難民申請に伴う法的手続きの支援などを弁護士や大学教員らの有志が行っていたが、2011年、名古屋入国管理局(現・名古屋出入国在留管理局)の難民申請者が前年の70人から225人に急増。これを機に、生活面も含めた支援体制を整えようと、有志が12年7月にDANを設立、13年2月に法人化した。

 英語名は、「Door to Asylum Nagoya」( 庇護ひご への扉 名古屋)で、理事兼専従スタッフの羽田野真帆さん(33)が「難民保護の入り口としての役割を果たしたい」と名付けた。頭文字を並べた「DAN」を略称としている。

 発足当時は活動資金が少なく、事務所では段ボールが机代わり。難民の認定率はわずか1%と低く、5、6年かかってようやく認められるケースもある。それでも羽田野さんらは「難民の方々が安定した生活ができるよう、寄り添っていきたい」との思いで相談に応じ続けてきた。

 そうした活動は、次第に口コミで難民申請者らに広まり、年間延べ約1000件以上の相談が寄せられるように。近年は居場所づくりのための日本語教室、難民申請者の一時保護シェルター設置などのほか、難民への理解を広げるための講座も開催している。

 現在のメンバーは理事など役員10人と専従スタッフが4人。コロナ禍で新規来日が減った一方、東海地域で暮らす難民申請者らの生活相談の対応に追われている。

 ミャンマーをはじめ、世界では依然、難民が生まれ続けている。副代表理事の川口直也弁護士(48)は「受賞を機に、さらに活動を前へ進めたい。身近な国際問題として、難民支援に対する社会の機運が高まってほしい」と望んでいる。

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