完了しました

全国でも珍しいオペラ専門のアマチュアオーケストラで、東海地区の演奏、合唱の愛好家でつくる「名古屋テアトロ管弦楽団/合唱団」が24日、東海市の市芸術劇場大ホールでイタリアオペラを上演する。三重県桑名市出身の人気ソプラノ歌手、伊藤
同団は2015年に設立。団長の上井隆志さん(61)は「イタリアオペラ好きが高じて、どうしても自分たちで上演したくて団を作ってしまった」と笑う。現在、楽団と合唱を合わせて、会社員や主婦ら約150人が所属している。
今回の公演は4回目。P・マスカーニの「カバレリア・ルスティカーナ」全1幕と、R・レオンカバッロの「道化師(パリアッチ)」全2幕をイタリア語で上演する。ともに男女の愛憎劇を描いたベリズモ(現実主義的)オペラで、19世紀末にイタリアで初演された。当日は日本語の字幕が付き、東海児童合唱団も参加する。
団員たちは本番を目指し、1年かけて練習を積んできた。しかし、道化師のヒロイン・ネッダの演者が、体調不良で降板。後を受け、2週間前に練習に加わった伊藤さんは「難しい役だが、やりたかった役でもある。練習時間は短いけれど頑張ります」と力強く語る。
読売日本交響楽団などでも指揮した佐藤正浩さんは「団長を中心によくまとまっており、単に演奏するだけでなく、作品の理解が深まってきている。本番が楽しみ」と期待する。
団員たちは16日昼から夜まで、17日朝から夕まで、同劇場で練習に励み、演奏や歌の細部まで入念に確認した。コンサートマスターを務める高橋広さん(50)は「マエストロ、ソリストとも、我々には過ぎた皆さん。アマチュアの心意気に熱く共感してくださる、日本を代表するアーティストに導いていただきながら、できる限り高みを目指します」と意気込む。
チケットの予約・問い合わせは団長の上井さん(090・5604・9656)。