食品製造・販売会社で6次産業化に取り組む 松井範明さん44(秋田市)

県産農産物を生かし 秋田を豊かにしたい

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県内農産物を使った商品開発・販売に取り組む松井範明さん(5月25日、県庁で)=坂野貴撮影
県内農産物を使った商品開発・販売に取り組む松井範明さん(5月25日、県庁で)=坂野貴撮影

 県産農産物を使った6次産業化に取り組み、食品の製造・販売を行っている。県内を回って農家との関係を深めながら、食品加工のヒントとなる農産物を探し求める毎日だ。

 看板商品の一つがピクルス。三種町のジュンサイや横手市の山内にんじんなど県内ならではの農産物を使った8種類のピクルスを商品化し、県内の道の駅や秋田空港、秋田駅ビルなどで販売している。ほのかな酸味とともに、食材本来の甘みや香りが楽しめるのが魅力だという。

 約10年勤めたメーカーを退職して2016年6月、県産農産物を使った食品製造・販売を行う合同会社「地域とともに」を設立した。まず取り組んだのがピクルスの商品化。ピクルスを選んだのは、漬物やいぶりがっこなど、農家の収入源と競合しないためだ。農家から加工用の原材料を提供してもらうために、1か月に3回以上足を運び、少しずつ信頼関係を築いて、取引してもらえるようになった。

 ピクルスの加工では、障害者らの雇用の場にもしようと、横手市内の就労支援センターに委託し、加工の作業の一部を障害者が担っている。担い手不足の農業を支えていくためには、障害者や高齢者ら色々な人々や団体との連携が大切だと考えている。

 横手市出身で、東京の大学を卒業後、都内などで働いていたが、30歳の頃、「ものづくりに挑戦したい」と大阪の健康食品メーカーに転職した。国内外を飛び回り、商品の開発に携わっていた時、青森のニンニクなど、地域の農産物の多くが、健康食品に活用されていることに気づいた。一方で、秋田は農業県にもかかわらず、健康食品への活用が少ないと感じた。「秋田にも良いものがある。県産農産物を生かして秋田を豊かにしたい」と退職して秋田に戻り、今の会社を設立した。

 今、ピクルスと並ぶ看板商品にしようとしているのが、横手市雄物川町地区の特産スイカの水分を煮詰めて作るジャム状の保存食「すいか糖」だ。「すいか糖」の生産団体で高齢化が進んでいると知り、同地区の若手農家らの農事組合法人と引き合わせた。若手農家にすいか糖の製造方法を受け継いでもらい、昨年、製品化に成功した。

 スイカを活用したドリンクも。昨年、秋田大や横手市が共同開発した技術を使い、未成熟の小玉スイカから、高血圧を抑制するとされるアミノ酸を抽出したドリンクの製品化にこぎつけた。

 今後も農家の活躍の場を増やし、農産物の活用を広げるために、持ち前のアイデアや行動力を生かして商品展開や販路拡大を狙う。「様々な人が知恵を出し合えば、農業の可能性がもっと開ける。そのきっかけを作りたい」と力を込める。

(坂野貴)

無断転載禁止
32016 0 ことばの肖像 2018/07/08 05:00:00 2018/07/08 05:00:00 県内農産物を使った商品開発・販売に取り組む松井範明さん(5月25日、県庁で)=坂野貴撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20180712-OYTAI50013-T.jpg?type=thumbnail

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