秋田犬の保護・保全を目指す 高橋伸明さん37(秋田市)

秋田犬の命を守り 魅力発信続けたい

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ONE FOR AKITA理事兼事務局長高橋伸明さん(6月15日午前11時47分、秋田市で)=佐藤亮撮影
ONE FOR AKITA理事兼事務局長高橋伸明さん(6月15日午前11時47分、秋田市で)=佐藤亮撮影

 「観光に貢献しながら、秋田犬が抱える課題を解決したい」。飼育頭数の拡大や殺処分をなくすことを目指し、今年3月に設立した一般社団法人「ONE FOR AKITA」の理事兼事務局長として、秋田犬の保全・保護や普及に取り組む。

 秋田犬との出会いは2015年。勤務する秋田ケーブルテレビ(秋田市)の地域貢献事業で、秋田犬2頭を「社員犬」として迎え入れたことが始まりだ。地域活性化などに貢献しようと、秋田犬と共に観光地やイベント会場を年間30か所ほど訪れ、実物の秋田犬を見せながら、魅力を伝えてきた。

 活動を続けるうち、連携していた秋田犬保存会(本部・大館市)から、秋田犬の国内飼育頭数が減少していることを聞いた。さらに、飼い主の高齢化で大型の秋田犬を飼育できなくなったなどということで、秋田犬が保健所で殺処分されている現状も知った。

 秋田犬の保全・保護への思いを強くしたのは17年、宮城県内の保健所から保護した雌の「もも」との出会いがあったからだ。体が弱っており、一度捨てられた経験から警戒心が強かったが、トレーナーの介抱やしつけで人なつっこく変わっていった。「自分たちが秋田犬を保護することで、救える命がある」と実感した。

 ただ、秋田犬を保護しても、新たな飼い主を探すのが難しいという課題があった。住宅事情もあり、大型犬の秋田犬を飼うことは容易ではない。

 保護する秋田犬に活躍の場を与え、飼い主への橋渡しにつなげようと、今年4月、秋田市内にオープンしたのが「秋田犬ステーション」だ。「秋田犬が活躍すれば、関心を持った人が来場して、未来の飼い主になるかもしれない」。秋田犬の命を守りながら、秋田犬に会いたいという観光客のニーズにも応える施設を目指した。

 県内の新たな観光施設として、オープン直後から多くの市民が訪れる人気スポットとなった。関連グッズを販売し、売り上げや協賛企業からの寄付金で4、5月には、新たに計2頭の秋田犬を保護することができた。

 一方で、想定以上の来場者で秋田犬の健康への影響やストレスが懸念されたことから6月には早速、施設の改装に踏み切った。秋田犬が動き回ることができるスペースを広げる一方、来場者との距離をとるなど、秋田犬により優しい環境を心がけている。

 平昌ピョンチャン五輪フィギュアスケート女子・金メダルのアリーナ・ザギトワ選手に秋田犬が贈呈されるなど、国内外で秋田犬の注目度が増している。「一時のブームに乗るのではなく、秋田犬の命を守り、魅力を発信する活動を長く続けていきたい」と力強く話した。

(佐藤亮)

無断転載禁止
39738 0 ことばの肖像 2018/09/02 05:00:00 2018/09/02 05:00:00 ONE FOR AKITA理事兼事務局長高橋伸明さん(6月15日午前11時47分、秋田市で)=佐藤亮撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20180904-OYTAI50004-T.jpg?type=thumbnail

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