商店街の活性化に取り組む 工藤誠紀(せいき)さん54(能代市)

「よそ者」の視点大切に 街づくりしていきたい

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商店主の人柄を紹介するポスターの出来栄えに笑顔の工藤さん(21日午後7時3分、能代市で)=藤本宏撮影
商店主の人柄を紹介するポスターの出来栄えに笑顔の工藤さん(21日午後7時3分、能代市で)=藤本宏撮影

 能代市中心部の商店街の再生を目指す「能代逸品会」の代表として活動を続ける。現在は44店舗が加入し、個人商店ならではの専門知識や、店主と会話しながら買い物をする楽しさを、催しや冊子などを通じてPRする。「大型店にはない個人商店の魅力、個性的なサービスの良さをもっと知ってほしい」と語る。

 年1回、市中心部の結婚式場で開かれる「逸品フェア」では、和菓子など食品から、仏壇やスニーカー、ふとんなどまで様々な商品が並び、客は品物について質問しながら交流し、タイムサービスを楽しんだりして、ゆったりと買い物をする。「商店街の良さを体験し、それぞれの店の魅力を感じてほしい」という。

 普段は畠町商店街で手芸店を営み、手芸講座やクラフト教室でかごやバッグの編み方・作り方を教える「手芸男子」でもある。

 市内の高校を卒業し、大阪の服問屋に14年ほど勤めた後、1996年、32歳の時に実家の手芸店を継ぐために戻った。最初は店の経営にしか興味はなかったが、郊外への大型店舗の立地が進み、商店街が次第に寂れていった。市によると、ピークの82年に市内の小売業は1188店だったが、2007年には782店に落ち込んだ。中心商店街でも空き店舗が目立ち、「駅周辺だけで3店舗あった手芸店も、高齢の店主が次々に店を閉め、うちだけになってしまった」と振り返る。

 06年には大雪で畠町商店街のアーケードが破損し、老朽化もあって補修費が工面できず撤去された。「商店街らしさが失われてしまった」と今も悔やむ。

 その頃から、街づくりに取り組むようになった。街の活性化を話し合う会合などに出席すると、やる気のある商店主が市内のあちこちにいることに気付いた。「商店主のやる気を集客につなげられれば」と、商店街の垣根を越えて13年に能代逸品会を発足させた。

 9月からは、理事を務める畠町商店街振興組合の新たな取り組みとして、店の魅力や店主の人柄をPRするポスターキャンペーンを展開している。毛糸も扱う自身の店では「運命の赤い糸 誰か結んで…」と、独身であることがネタにされたポスターが掲示されているが、「商店街の振興のためには面白さが必要」と意に介さない。

 今後も商店主を集めたクリスマスパーティーや子供が参加する商店巡りツアーなど新たな企画を温めている。「長く大阪で働いてから戻ってきたため、地元に縛られずに新しいことに挑戦してきた。『よそ者』の視点を大切にして、前例にとらわれない街づくりの活動をしていきたい」と意欲は尽きない。

(藤本宏)

無断転載禁止
43014 0 ことばの肖像 2018/10/01 05:00:00 2018/10/01 05:00:00 商店主の人柄を紹介するポスターの出来栄えに笑顔の工藤さん(21日午後7時3分、能代市で)=藤本宏撮影 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20181002-OYTAI50000-T.jpg?type=thumbnail

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