終活の支援に取り組む 鈴木道雄(どうゆう)さん69(潟上市)

終わりへの備え 身構えず相談して

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終活の支援に取り組む 鈴木道雄さん 69 (潟上市)
終活の支援に取り組む 鈴木道雄さん 69 (潟上市)

 人生の最期の迎え方に関する準備に思い悩む人の相談にのり、悩みに寄り添う「あきた終活支援センター」を、秋田市に2016年春に開設し、3年目を迎えた。独り暮らしの高齢者は増加傾向にあり、墓や葬儀、身辺整理など相談に訪れる人は「孤独」を抱えていることが多い。相談だけでなく、終活をテーマにしたフェアやツアーなどの啓発活動も行っている。

 センターを運営する秋田シニアライフ協同組合の理事長を務める。数年来、がんを患いながらも、センターの窓口に立ち、最近は県内各地から講演依頼も舞い込むようになった。

 潟上市にある曹洞宗の寺院の住職。15年ほど前、墓を継ぐ人がいないといった人のために寺が墓を管理する永代供養墓などがある「長沼禅苑」を新たに設けた。墓地は宗派を問わずに利用できる。

 墓の相談に訪れる人たちは、身の上話をとめどなく話す。「高齢で妻と別居した」「親類とのトラブルで代々の墓に入れない」――。高齢者の現状を実感しつつも、話を聞くことしかできなかった。専門知識もなかったが、「もっと困った人のサポートをしたい」「相談に乗りたい」との思いから協同組合を設立し、さらにセンターを開設した。

 相談に訪れやすくするため、センターは秋田市の中心部に置いた。民間資格「終活カウンセラー」の肩書を持つ相談員が常駐する。

 センターは、無料で相談を親身に聞いた上で専門家につなぐ「終活のワンストップ窓口」の役割を担う。連携する葬儀会社や石材業者など18の協力企業・団体に各分野の専門家がいる。例えば、土地家屋調査士事務所は住み慣れた家の処分、司法書士事務所や行政書士事務所は相続や遺言の相談に乗る。生前の遺品整理を助言する会社もある。

 センターへの相談は初年度の約200件から、翌17年度は約400件へと倍増しており、今年度はさらに増える見込みだ。

 相談に訪れる人の約6割は独り暮らしで、女性に比べて周囲との関係作りが苦手とされる男性が多い。「雪かきを手伝ってくれる人がいない」「家を売って介護施設に入りたいが相談先がない」などの相談を聞き、「地域コミュニティーの希薄化が進んでいる」と危機感を募らせる。

 老後の環境は人により様々で、センターの窓口で決まった回答は一つとしてなく、試行錯誤は続く。柔和な顔をのぞかせながらも、「終わりへの備えは、老後の安心感を得るため誰にでも必要。身構えずにまずは気軽に相談をしてほしい」と強く語る。

(森山雄太)

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52338 0 ことばの肖像 2018/12/03 05:00:00 2018/12/03 05:00:00 終活の支援に取り組む 鈴木道雄さん 69 (潟上市) https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20181204-OYTAI50000-T.jpg?type=thumbnail

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