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秋田内陸縦貫鉄道(秋田内陸線)の愛称は「スマイルレール」。沿線の魅力に触れるイベント列車が名物だ。「鉄印」は路線中間の阿仁合駅でもらえる。
郷土料理に舌鼓

北秋田市の鷹巣駅から仙北市の角館駅まで全長94・2キロの29駅を2時間以上かけて結ぶ。
伝統食材を車内で提供する「山のごちそう列車」が9月に初運行された。乗客は山菜の天ぷらやアユの唐揚げなど、郷土料理に舌鼓を打った。11月は「秋田のワイン」を味わう列車や走る農家レストラン「ごっつお玉手箱列車」が運行される。
「しあわせの駅」の愛称を持つ阿仁合駅は大きな三角屋根の駅舎が地域のシンボルになっている。発着する列車を店内から眺められる同社直営の里山レストラン&カフェ「こぐま亭」は今夏、メニューを一新。県内産品を使った「秋田の里山マタギの笑EMI御膳」(金曜限定、税込み2800円)が人気だ。
まるで空中遊泳
水田や渓谷、山林など里山の自然の中を縫うように走り、四季折々に千変万化する車窓の景色は「走る美術館」と評される。



ビューポイント「秋田内陸線八景」が選定されており、列車が“空中遊泳”するかのような大又川
星空を探しに
森吉山エリアの星空を探索する企画が9月から始まった。「星の降る駅」5駅での乗降を推奨している。鷹巣、阿仁合、角館の3駅では双眼鏡セットを無料で貸し出している。
プレミアムアンバサダー相場詩織さん(29)は「列車のライトに照らされた樹木はとてもきれい。夜も内陸線の素晴らしさを実感してもらえる」といざなう。(大館通信部 寺口信二)
「笑」マーク路線の象徴

秋田内陸線の鉄印は今年1月から、運行を開始した新観光列車「笑EMI」のヘッドマークをデザインし、スマイルレールを象徴する「笑」の文字が描かれている。公式キャラクター「じゅうべぇ」「ないりっくん」のゴム印も押されている。女性アテンダントが日付を書き入れ、手渡している。
同列車は里山の景色をダイナミックに楽しむ窓向きの「笑シート」が設けられている。県内一長い十二段トンネルで天井に光るアートが映る。車内でオリジナル弁当も味わえる。
鉄印帳2200円、記帳代1枚300円(いずれも税込み)。阿仁合駅観光案内窓口で扱っている。問い合わせは、同社(0186・82・3231)へ。
各地域の「鉄印帳を携えて」も読めます。